2024.11.05

ぶどうが名産の岡山で、いま注目のワイナリーを巡る旅【週末“非日常”TRIP】

岡山といえば「くだもの王国」と呼ばれ、シャインマスカット、ピオーネなど高品質なぶどうが有名ですが、いま実はワイン造りも盛んに。ワイナリーが年々増え、新進気鋭の醸造家たちが活躍しています。今回は「おかやまハレいろキャンペーン 2024」の特別企画として地元・山陽新聞旅行社が主催するさん太ツアーに参加して、注目のワイナリーを巡ってきました。

 

 

イタリアのぶどう種にこだわったワイナリー「岡山ワインバレー 荒戸山ワイナリー」

岡山ワインバレーは、代表・野波さんがイタリアで出会ったワインに衝撃を受け、そんなワインをつくりたいとぶどうづくりの地を探し求めた結果、2014年に関東から岡山へ移住し、2018年にオープンしたワイナリー。建物は保育園跡地をリノベーションしたもので、どこかレトロで可愛らしい雰囲気。

 

ぶどうはイタリア種にこだわり、赤ワインはネビオーロ、サンジョベーゼを、白ワインはシャルドネと、3種のみを栽培しているが、岡山県北西部に位置する新見市哲多町の石灰岩質の土壌と冷涼な気候がたいへん栽培に適しているそう。新しいワインの生産地として、全国的に日本ワインの生産者や消費者から、いま岡山が注目されているとか……

 

岡山の土壌の素晴らしさ、そこで生産されるぶどうの質の良さなどをわかりやすく説明いただき、理解を深めた後に体験したワインの味は格別でした。

 

サンジョベーゼとッビオーロを使った力強さのある赤ワイン「クァウグラ」、同じくサンジョベーゼをゆっくり醸し、まったりとしたアロマを出した「ノベッロベッロ」、シャープなキレと酸味を感じるシャルドネの白ワイン「ハクビ」を試飲させていただき、どれも大変美味しかったのですが、野波さんのパートナーで漆造形作家の加藤萌さんが描かれたというおしゃれなエチケットにも注目! 加藤さんは、現在開催中の「森の芸術祭 晴れの国・岡山」にも出展されているそうで、こちらのワイナリーで漆・金継ぎの体験教室も開かれているのだとか。ちなみにワイナリー併設のショップは完全予約制です。

 

ノベッロベッロのエチケットのモデルは、野波さんの愛犬・ためともくん。ワイナリーの番犬ぶりがたいへん可愛かったです。

 

・岡山ワインバレー 荒戸山ワイナリー

住所:岡山県新見市哲多町田淵72

URLhttps://okayamawine.jp/

 

 

可愛いパンダのシンボルも人気な「ドメーヌ テッタ」

「美しい風景を取り戻したい」と、耕作放棄地になってしまったぶどう畑で、地元出身の代表・高橋氏を中心としたメンバーたちがワイン造りをはじめ、2016年に誕生した「ドメーヌ テッタ」。荒れ果てたぶどう畑を再生するなかで土の中から出てきたのが、遊技場から廃棄されたと思われる、このパンダ。可愛いパンダのシンボルと、誕生のストーリーも素敵で、すでに人気を博しているワイナリーです。

 

シンボルのパンダのエチケットは、ヘタウマなイラストと、よく読むとププッと笑ってしまうさりげなく描かれた文字など、遊び心が満載のデザイン。種類も豊富で目移りしてしまいます。

 

今回、試飲でいただいたのは「2022カベルネフラン」と「2023シャインマスカット」。シャインマスカットのワインは岡山ならではで、濃厚なとろみがありながらも酸のバランスもばっちり。カベルネフランはチョコレートのような香りで少し甘さがある、旨みの強い味わいでした。

 

 

ワイナリーは入ってすぐが大きなテーブルのあるカフェになっていてテラスもあり、そこから広大なぶどう畑が見渡せます! テラスからぶどう畑を眺めながら食事をするのはなんとも心地が良さそう(現在、ランチ営業はお休み中)。

定休日は水・木・金曜。要予約で、ぜひこの広大なぶどう畑を感じつつ、おしゃれなパンダのワインを味わってみてください。

 

・ドメーヌテッタ

住所:岡山県新見市哲多町矢戸3136

URLhttps://tetta.jp/

 

 

新見市哲多町の大自然の中に佇む名店で、ちょっと特別なランチを

今回のツアーでランチをいただいたのは「食源の里 祥華」。新見市哲多町の大自然を感じながら、旬の薬草や山菜をつかった和風の薬膳料理をいただきました。

身体に優しい料理ではありましたがボリューム満点で、こちらをいただきつつワインの試飲もおこなったのですが、ワインとの相性もなかなか。

ほかにも新見市の豊かな土壌で育つブランド牛「千屋牛」をいただけるランチも人気だそう。千屋牛は全国の和牛のルーツとも言われ、飼育数が少なく、県外ではあまり味わえる機会が少ないそう。すべてのランチは完全予約制。新見市で非日常を味わう特別なランチを体験したいなら、ぜひこちらで。

 

・食原の里 祥華

住所:岡山県新見市哲多町河内1113-1

URLhttps://shouka.biz/

 

 

国産キャビアを生産するチョウザメ養殖場を見学

そしてツアーの最後には、国産キャビアを生産するチョウザメの養殖場を見学しました。岡山県新見市ではもう20年以上も前からチョウザメの飼育と研究をおこなっており、美味しいキャビアの生産に力をいれているそう。食原の里 祥華の薬膳ランチでも、こちら「MSファーム」のキャビアがつかわれていました。

 

 

新見市の特産品を目指し、新商品開発もさまざまおこなっているそうで、キャビアバターや、なんとキャビア入りの豪華なアイスもありました!

 

 

そしてチョウザメの赤ちゃんを近くで見せていただきましたが、小さな体で一生懸命泳ぐ姿が可愛かったです。

 

ワインに合わせる料理に使うのにぴったりなキャビア、ワインとともにこれから岡山の注目グルメになっていきそうです。

 

MSファーム

住所:岡山県新見市唐松2759-6

URLhttps://chouzameya.thebase.in/

 

 

くだもの王国・岡山で、ぶどう狩りツアーならぬワイナリーを巡るツアーは今後、定番人気になること間違いなし。ぜひ早めにチェックして、新たな岡山の魅力を味わってみませんか。

 

 

店舗情報、商品情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。

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