2024.10.31

「グランドメルキュール伊勢志摩リゾート&スパ」で地域と触れ合う旅【週末“非日常”TRIP】

宿泊料金に食事やアクティビティなどが含まれ、滞在するだけで旅を満喫できるオールインクルーシブなホテル「グランドメルキュール伊勢志摩リゾート&スパ」のメディア取材に参加して、その魅力を体験してきました。記事はこちらのリンクからどうぞ。

 

そしてこの記事では、要予約でその土地の伝統や文化、人々とのふれあいを体験できる、グランドメルキュールのオリジナルプログラム「結びビト」体験を紹介します。

 

 

伊勢志摩で活動する海女さんから興味深いお話を伺える!

紀伊半島の東側に位置する三重県の伊勢志摩は、海に面しており絶景が多く、また伊勢海老や牡蠣などの海の幸も豊富な観光に人気のエリア。そんな伊勢志摩の魅力をオールインクルーシブで味わえるホテルがグランドメルキュール伊勢志摩リゾート&スパ。全国にあるグランドメルキュールのいくつかのホテルでは、地域に精通した人が絶景や文化を案内してくれる「結びビト」という体験プログラムがあり、こちらのホテルでは、伊勢志摩で活動される海女さんが囲炉裏で焼き上げてくれる海鮮をいただきながら、海女漁や生活について知ることができるというプログラムになっています。

 

体験できるのは、海女小屋体験施設さとうみ庵。海女小屋とは、漁で疲れた海女さんが身体を休めたり、火を焚いて身体を温めたりするための小屋。漁に行くための着替えや準備をしたり、漁の合間に食事をしたりする場所でもあります。その海女小屋を模した施設で、現役の海女さんや引退された海女さんが炭火で焼いてくれた伊勢志摩の新鮮な魚介をいただきながら、さらに漁や海女さんの生活など、大変興味深いお話を伺うことができるんです。

 

今回の結びビトは伊勢志摩の名物現役海女・林 喜美代さん。ニコニコと優しい笑顔で、本日の食材・桧扇貝、サザエ、スルメイカ、干物2種を説明しながら、手際よく炭火で焼き始める林さん。早速、お話をいろいろお伺いしました。

 

伊勢志摩生まれで、母親も、祖母も代々海女だったという林さん。小さい頃から海に潜るのが好きで自然と身についたという海女は大好きな仕事で、54年間一度もやめたいと思ったことはないという。そしておもしろかったのは、なんと海女デビューはアメリカ(!)で、中学卒業後すぐだったとか。「日本の会社がアメリカの観光施設で海女さんのパフォーマンスをしてくれる人を募集していて、好奇心が強かったもので、すぐに決心してアメリカにわたっちゃった」と軽快に話してくれる林さん。2年間、アメリカのロサンゼルスやサンディエゴなどで観光海女を続けたのち、和歌山県の白浜でも観光海女をやり、その後、生まれ故郷の伊勢志摩に戻ってきたそう。

 

そんなお話の間に、どんどんと焼き上がる魚介たち。まずは桧扇貝とサザエから。桧扇貝は伊勢志摩の英虞湾(あごわん)に生息している貝で、ホタテに似ているがホタテよりも甘みや旨みが強く美味しい! サザエもぷりっぷり! 干物は、マナジの干物はほどよい塩味、アジのみりん干しはたまらない甘みで、どちらも白いご飯をもりもり食べたくなる味。

 

そしてご飯は、ひじきの釜飯。炊きたてのご飯とひじきのいい香りで、ちょっと量が多いかな、と思いながらもぺろりとたいらげてしまいました。

 

魚介を焼きながら、海女漁の道具なども見せてくれました。持っているのは、アワビやサザエなどを獲る「ノミ」というヘラ状の道具で、つけているのは昔ながらの水中メガネ。いまでは水泳選手がつけるようなハイテクな水中メガネを使う人もいるけど、林さんはこちらのメガネのほうが使いやすいそう。林さんが着ている服も昔ながらの伝統的な海女着ですが、1955年ごろからは寒さ対策もできて動きやすいウエットスーツを着るようになったとか。「ウエットスーツだと寒さを感じなくていつまでも潜っていられちゃうから、潜る時間が決められたのよ。春と秋は午前に1時間、午後に1時間ずつ。夏は1時間半ずつにのびるのよ」と林さん。

 

大変だったり、辛かったことはないか、とお聞きしたところ、「一度もない」と林さん。昔はたくさんいたという海女さんが今では少なくなっていると聞いていたが、「海が大好きだから、海に潜りたくてしょうがない。潜っているほうがストレスたまらないくらいよ」と、キラキラまぶしい笑顔で語る林さんがとても印象的で、素敵な仕事なんだと実感しました。そして、さとうみ庵の目の前には林さんの大好きな伊勢志摩の穏やかな海が広がっていました。

 

今回は、椅子とテーブルタイプの海女小屋で食事をいただきましたが、ほかにもリアルな海女小屋に近い畳タイプのお部屋や、堀ごたつタイプのお部屋もあるそう。また、さとうみ庵には資料館があり、海女の歴史を紹介した展示パネルや海女漁の写真、海女小屋を模した再現コーナーなどもあります。知らなかった海女という仕事について、知識を深めることができます。

 

今回、なんと林さんのご厚意で、実際に林さんが使っている、海沿いにある海女小屋を見せてもらいました。6畳程度の小さな部屋の中央には囲炉裏があり、「火を焚くのは身体を温めるためだけじゃないの。海に潜る前にも、魔除けの意味でけむりを焚くの」と教えてくれました。こちらの海女小屋、いま実際に使用しているのは林さんと、もうひとり男性の海士さんのふたりだけだという。海女さんが全国的に減っているのは、海の環境が変わり、えさの海藻が減ったことにより魚介がどんどん減っているからだと林さん。アワビもサザエも、数が減り、昔ほどの大きなものは獲れなくなった。なかなか稼げなくなり、どんどんやめていったそうだ。「やりたいと思う人がいても、稼げないのよね」と林さん。でも林さんは、さとうみ庵での仕事もしつつ、潜れるだけ続けたいという。林さんを魅了する伊勢志摩の海に、一度潜ってみたいと思いました。

 

・海女小屋体験施設さとうみ庵

住所:三重県志摩市志摩町越賀2279

URLhttps://satoumian.com/

 

 

「結びビト」とのふれあいも楽しいグランドメルキュールで特別な体験を!

オールインクルーシブなホテル「グランドメルキュール」では、ほかにも全国各地のいくつかのホテルで「結びビト」プログラムをおこなっています。ホテルに滞在するだけでも、その土地の自然や文化、伝統などを感じられますが、その地の人と触れ合えたら、さらに理解が深まり素敵な体験になる。グランドメルキュール伊勢志摩リゾート&スパの記事も公開中。こちらのリンクからぜひチェックを。

 

 

・グランドメルキュール伊勢志摩リゾート&スパ

住所:三重県志摩市磯部町矢字笠取939-6

URLhttps://grand-mercure-iseshima-resortandspa.jp/

 

 

店舗情報、商品情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。

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HANDSOME JACKET 奈緒 秋の終わりから、メンズジャケットを羽織って。

  • ◆この秋冬は「ジャケット」さえあれば。
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