永く愛され続ける「いいもの」には、それを裏付けるストーリーがあります。今回掘り下げるのは、普遍的なデザインでロングセラーの人気を誇る<ニューバランスのスニーカー>です。
今年で35周年を迎える、きれいめカジュアルの定番スニーカー
カジュアルになりすぎない、すっきりとした形が人気の秘訣。
16,280円/ニューバランスジャパンお客様相談室
WBCでの活躍が記憶に新しい大谷翔平選手のサポートを開始したことでも話題のニューバランスは、アメリカのボストンで、矯正靴メーカーとして1906年に生まれたシューズブランドです。
靴づくりの過程で培った足の解剖学や運動生理学の知識をもとに、1960年代からはカスタムメイドのランニングシューズづくりを開始。ニューバランスのシューズを履いていることは優れたランナーの証しと言われるほどに、その性能の良さがたちまち評判を呼んだといいます。
かかとが安定するよう独自のパーツを設置
走行時にかかとがぶれないよう、ソールの上部に独自のパーツを取り付けている。
同社を代表するロングセラーモデルの99Xシリーズは1982年に誕生しました。ランニングシューズは50ドルでも高価だと思われていた時代に、現オーナーであるジェームス・S・デービス氏が最先端技術を取り入れた100ドルのシューズをつくろうと始めたプロジェクトでした。
同シリーズの中で3代目となるこの996は1988年に発売を開始します。ソールに使われることの多いEVA素材のクッション性をさらに高めた独自素材を搭載し、優れた衝撃吸収性、安定性、耐久性を実現しました。
ランニングシューズとして高機能なだけでなく、カジュアルな服にもきれいめな服にも合うスタンダードなデザインは街履きとしても秀逸。最先端の技術を搭載しながらも、普遍的なデザインで、カジュアルウエアをちょっぴり格上げしてくれる品の良さこそ、多くの人から支持され続ける理由です。
ニューバランスジャパンお客様相談室
☎0120-85-7120
◎撮影/志田裕也 ◎取材&文/名和里穂
mina2023年6月号より
価格は税込です。店舗情報、商品情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。