2023.02.20

【週末“非日常”TRIP】知力をインストールする大分旅

 

大分県というと別府、由布院など、パッと思いつくのは名湯の数々ですがもちろん魅力はそれ以外にもたくさんあります。とくに「北部」と呼ばれや宇佐にはただ観光するだけじゃない、体験して知識をインストールすれば豊かにる、そんなスポットがあるです。今度の週末旅の候補に「大分県」はいかがですか?

 

 

 

国東半島貴重な農業遺産七鳥藺(しちとうい)工芸体験!

 

「七島藺」という名前を聞いたことがありますか? 畳の材料となる植物の名前です。定番の「草」よりも強度があり、ツヤのある青々とした色が美しく、香りもよいとされており、昨今の東京オリンピックの際は柔道の畳としても使われました。琉球から伝わったとされる「七島藺」ですが、今では大分県の国東半島の少数の生産農家でしか栽培されておらず、とても貴重なものなっています。2016年には「くにさき七島藺表」として、国の地理的表示保護制度(GI)にも登録された七島藺を使って、コースターや草履などの工芸品をつくる体験ができる工房があるです。 

 

 

生産者の方が手間ひまかけて1本の茎を割き、乾燥させた貴重な七島藺をぎゅぎゅっとんでいきこのときミサンガづくりと、特別にしめ縄づくりに挑戦させてもらいましたある程度力を入れて引っぱりながら編むのですが、とても丈夫で切れたりせず、作業中は「七島藺」の優しい香りが満ちて心地よいほど。 

 

 

教えてくれた工芸作家の岩切千佳さんは、この地に移住したあと、七島藺に出会って惚れ込んそう。生産などにも関わって、360年の歴史受け継がれてきた「七島藺」もっと身近なものに感じてほしい、とアクセサリーやバッグなどの製品づくりにも励んでいます。工房では看板猫「なな助」お出迎え。また、畳の工房「諸富商店」ともつながっており、貴重な畳を編む様子やリズムカルな編み機の音を体験することも。 

 

 

七島藺工房 ななつむぎ 

住所:大分県国東市安岐町明治522 

電話:0977-85-8511(豊の国千年ロマン観光園) 

料金:ミサンガづくり(1名) 1,500 

 

 

 

宇佐平野で日本酒づくり見学 

 

日本酒づくりの現場を体験できる「辛島 虚空乃蔵」、あの有名な焼酎「いいちこ」を生産する会社「三和酒類」の施設。大分県の宇佐焼酎「いいちこ」の原料の麦のほかに米も豊富に生産される穀倉地帯。大分でよく食べられる米の品種「ヒノヒカリ」を使ったこだわりの日本酒をつくる様子が、この施設の「米の蔵」にて見学できます。 

 

 

日本酒づくり体験(平日のみ、1日2組限定で各5名)では、日本酒ができる工程を丁寧に教えていただいたあと、白衣に着替えて醸造場内へ。その日行われている日本酒づくりのさまざまな工程を見学したり、入れ」というお酒の元となる「もろみ」をかき混ぜる作業を体験したり、ここ「辛島 虚空乃蔵」でした販売されていないレアな日本酒を試飲したり……。お酒好きじゃなくても大満足の盛りだくさんな内容を体験できます。

 

試飲させてもらった和香牡丹 奏スパークリング(300mL 990円)、発泡性の純米酒で、アルコールは5%ほど。日本酒が苦手な人にも飲みやすいフルーティな味わい。ここでしか買えないので、気になった人はぜひ訪れてみてください。 

 

ほか、隣には発泡酒づくりを行う「麦の蔵」という施設もあり、醸造所を眺めながら、宇佐の麦「ニシノホシ」を使ったクラフトビールをいただくこともできます。ワインや焼酎のほか、フードも充実していて、気づけばゆったりくつろいで……。2022年にオープンしたばかりのまだまだ新しい、注目スポットです。 

 

 

三和酒類 辛島 虚空乃蔵 

住所:大分県宇佐市辛島4−3 

電話:0978-32-1432 

営業時間:10:0017:00 

定休日:水曜(祝日の場合は営業) 

料金:無料 

HP:sanwa-shurui.co.jp/factory/karashima/ 

 

 

 

大分うにファーム」で“ウニノミクスを知り、環境問題を考える 

 

地球温暖化などが原因で増えすぎたウニが、海藻を食い荒らしている「磯焼け」問題、ご存知でか? ウニというと高級なイメージがありますが、磯焼け問題を起こしてしまっているウニは食べられる部分が少ないことからこれまで利用価値が低いとされていました。そこで、これらのウニを買い取り、「ウニノミクステクノロジー」といわれるウニの生育に理想的な環境や専用の飼料で「養」る技術をウニノミクス株式会社が開発。株式会社大分うにファームとの協業によ、ここ大分県ではそれが世界初の商業規模で行われているです。 

 

 

「大分うにファーム」のウニ現在、地元・大分県をはじめ東京や台湾にも輸出されています。すでに地元の百貨店では、中元歳暮としても販売されているとのことですが、今後名産品として、加工品やお土産品も登場するかも!? 海の環境保全ができ、地域の名産になり、美味しさにこだわったウニが通年食べられるなんて私たちにとってもこんなに嬉しいしいことはない! 気になる方は、産地直送のお取り寄せ通販サイト「食べチョク」で購入できるそうなので、ぜひチェックを 

 

 

大分うにファーム 

HP:oita-uni-farm.co.jp 

※通常一般公開は行っておりません。

 

 

国東・宇佐の名物グルメもチェック! 

 

大分県の宇佐市といえば、からあげ専門店発祥の地。市内には、からあげのみを販売する専門店が30店舗以上もあり、どの家庭もからあげは作るものではなく、買うのが当たり前だとか。ランチには、専門店でからあげ定食を味わうのがおすすめ! 

 

衣はカリカリですが中はジューシーなからあげは、下味がしっかりついていてご飯が進む 定番の骨なし定食(890円)のほか、大分市や別府市でソウルフードとされているとり天の定食(940円)も人気。 

 

国東の名物といえば「太刀魚」! 「くにさき銀たち」というブランド魚が特産品です。「道の駅くにさき」にあるレストラン「銀たちの郷」では、この太刀魚をうなぎの蒲焼きのようにお重にした「太刀重(1,200円)」NO.1メニュー。淡白な白身の太刀魚なので、意外とあっさり食べられます。セットのお吸い物にも太刀魚が入っていて、いいだしが出ていました! 

 

 

元祖からあげ食堂 天 宇佐店 

住所:大分県宇佐市大字辛島字時岡34-2 

電話:0978-34-0410 

営業時間:11:0021:00 

定休日:水曜 

 

銀たちの郷 

住所:大分県国東市東町小原2662-1 道の駅くにさき内 

電話:0978-73-2170 

営業時間:11:0015:00、土日祝11:0016:00 

定休日:第4水曜 

 

 

 

工芸品から地酒、環境問題に特産品など、体験して、感じる、ひと味違った「大分旅」、ぜひ体験してみてください。

 

 

取材協力/大分県 

価格は税込です。店舗情報、商品情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。

 

 

 

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