自分だけのこだわりを持ち、あるモノを偏愛する女子にクローズアップするこの企画。今回は、昨年から陶芸にハマっているというモデルの阿部朱梨さんにインタビュー! 陶芸の魅力や土と向き合うことで気がついた自身のマインドの変化についてなど教えてもらいました。
失敗も “味” に、陶芸で見つけたポジティブマインド
かねてより興味のあった陶芸の世界に、昨年から足を踏み入れたという阿部さんに陶芸を始めたきっかけや魅力について教えてもらいました。
「もともと絵を描いたり、何かを作ることが好きで、お仕事で陶芸を体験したことをきっかけにハマりました。いくつかの教室を見学して、そこで出会った教室に現在は週に1度のペースで通っています」。
忙しい日々の中で、無心で土と向き合う時間はリフレッシュにもなっているとのこと。
「陶芸って、絵と違って少し不恰好に仕上がってもそれが “味” になったりするので、完璧じゃなくてもいい。もともと自分について語ったり発信することにどこか苦手意識があったのですが、陶芸をはじめて “好きなものに素直になれる” ようになって、ポジティブになれたし、自信にもつながってきた気がします!」
自分で作ったお気に入りの器たち
初めて作ったベーシックなお茶碗
「玉づくりという土を塊から伸ばして形を創っていく基本的な技法で作った記念すべき第一号の作品。色つけのときにすごく緊張してしまって、釉薬をいろんなところに垂らしてしまいました…。そんな、はじめてならではの失敗した跡すらも全部が愛おしいです」
ヘビロテ間違いなしの万能皿
「家にあるお皿を重ねられるように意識して作ったらぴったりのサイズになりました!カレーやサラダにも使いやすいサイズで大満足の仕上がりになりました!黄御影土ならではの白地につぶつぶが入ったほっこりとしたデザインもお気に入りです」
想定外から生まれた “プッチンプリン”
「手捻りという技法で作った作品。本当はもう少しひだの細かいお花のようなデザインをイメージしていたのですが、難易度が高くてこの形に。内側にはカラメルソースも再現。想定外のハプニングも楽しい思い出です!」
日常に自分らしい彩りを与えてくれるのも陶芸の醍醐味!
陶芸を通して、今まで気がつかなかった自身の内面を知ったという阿部さん。
「土の触り方ひとつとっても性格が出るんですよね。私の場合、ひとつひとつの作業で先生に確認しながら進めないと不安になってしまって……。思っている以上に小心者な一面があると気付かされました。陶芸は思い切りも重要で、勢いに任せて手を動かした方が良い仕上がりになることもあるんです。陶芸を通して大胆さを培っています(笑)」
出来上がった作品は、毎日の食事に使っているそう。器の裏側には愛犬・つくねちゃんのマークが刻まれているそう。
「完成までの時間も待ち遠しくって、焼き上がった姿をみると毎回感動してしまいます。今はまだ自分が使う分しかないので、少しずつテーブルウェアとして充実させていくのが目標。いつかは私が作った器を使って友人たちとホームパーティーを開きたいです!」
-Profile-
阿部朱梨さん(27)@akari_abe
埼玉県出身。モデルとして雑誌や広告で活躍。お笑いや漫画が大好きで、好きな漫画は『女帝』という通なセンスの持ち主。神話も大好きで、コロナが明けたらギリシャ神話の舞台・リムノス島に行ってみたいそう。
◎撮影/根本絵梨子 ◎取材&文/市谷未希子
2022年mina3月号より