2024.07.25

あらためて知りたい、白山眼鏡店の4つの逸話。

日本が誇るメガネ専門店の白山眼鏡店。「長い歴史の中には、数多くのターニングポイントがいくつもあった」と教えてくれたのは、代表の白山將視さん。編集部が特に気になった4つのトピックをご紹介します。

 

白山の本来の読み方は「シラヤマ」だった

in1960
明治創業の老舗メガネ店の分家として1938年に東京の門前仲町で開店した白山眼鏡店。今でこそおしゃれなメガネ愛好家の間ではお馴染みの存在だが、実は元々の読み方はシラヤマガンキョウテンだという。当時はシロヤマと間違われることが多く、正しい読み方が浸透しなかったそう。「その後上野へ移転すると、近所の白山通りと混同されハクサンと間違われるように。それならば、と先代が思い切って今のハクサンという読み方に変更しました」(白山將視さん

 

 

はじめてのオリジナルモデルの生産数は15本

in1975
白山眼鏡店ではじめて誕生したオリジナルフレームHANK。きっかけは白山さんが入社前に留学したイギリスで訪れた老舗の傘や靴の専門店だったそう。「佇まいは古くも、スタイルが確立しているところに刺激を受けました。店を長く存続させるためにはブランドを代表する商品が必要だと感じ、1975年にHANKの製作に着手。ただ、生産を請け負ってくれる工場がなかなか見つからず、やっと引き受けてくれた工場が、なんと手作業で対応してくれました。よって、初回ロット数は15本が限界だったというわけです」(白山將視さん)。そんなHANKは雑誌に取り上げられたことがきっかけとなり人気に。今でも愛されるロングセラー商品となりました。

 

 

名品「メイフェア」をジョン・レノンが愛用していた

in1979
当時、ジョンが来日した際によく訪れていたという原宿のセレクトショップでメイフェアにひと目惚れ。「度つきメガネを作製するために3度お会いしましたが、夢のような時間でした。クリア、べっ甲、卵甲と色違いで購入していただきました」(白山將視さん)。実は、ジョンが、ファンに射殺された際にかけていたのが、メイフェアのクリアフレームだったそう。ちなみに、妻であるオノ・ヨーコ氏が翌年に発表したアルバム『SEASON OF GLASS』のジャケットには、血糊がついたメイフェアのクリアフレームの写真が使われています。

 

 

入口の床にメガネピンズが埋められている

in2006
渋谷に構える旗艦店のWALLSは、それまでの店舗と違い、あえて古びた工場をイメージしてつくられた。什器は経年変化したヴィンテージを使用し、古びたイメージに拍車をかける。入り口付近の床にメガネ型のピンズやメガネの製造に使うネジが埋まっているのは白山さんの発案だったとか。「もっと店舗に遊び心を加えたかったんです。工事中にお願いして、僕やスタッフの手で埋め込んだ思い入れのある部分。店舗に来た際はぜひ注目してもらいたいです」(白山將視さん
 
 
 
 
 
 
mina2024年 8・9月号より
 
商品情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。

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