中村正人(DREAMS COME TRUE)プロデュースによる、堤 幸彦監督と4人の女優、そして上原ひろみのピアノが描く新感覚のセミドキュメンタリー映画『Page30』が、4月11日(金)より渋谷 ドリカムシアター他全国映画館にて公開。主演を務めた唐田えりかさんに、作品についてインタビュー。また、オフの過ごし方も伺いました。
−−作品の見どころを教えてください。
映画『Page30』は、4人の俳優が激しくぶつかり合いながらひとつの舞台をつくり上げる過程を描く作品で、とてもチャレンジングでした。脚本を読んで思ったのは、尋常じゃないセリフの多さ、そして内容のおもしろさ。
でもこの脚本をきちんとおもしろくするには、自分をさらけ出す必要があるので、林田麻里さん、広山詞葉さん、MAAKIIIさんと、初対面の衣装合わせのときに連絡先を交換して、クランクイン前に4人で自主的に集まったんです。レンタルルームを借りて、 読み合わせをしながら準備を進めると いう作業をしました。
堤 幸彦監督とははじめてご一緒しましたが、とにかく刺激的で楽しかったです。スピード感に食らいついていかないといけないので、セリフで噛むなんてもってのほか。だから長ゼリフは家で母親に練習に付き合ってもらいました(笑)。今回、堤監督のもと、 はじめて芝居のなかで真剣に遊べたという実感がありました。
今までは自分から何かを発するより、監督に導いていただいて、作品の一部になるみたいな意識だったので、自信を持って台本にない動きをするということがあまりできなかったんです。でも今回の現場ではお三方ともに自ら発信したり、ディスカッションすることが多かったですね。堤監督からたくさんアイデアをいただいたことで、こうすれば相手からおもしろい反応が返ってくるとか、 こうやって感情を引っ張り出せるんだ とか、さまざまなことを学べました。
演じた琴李は、完璧主義者でプライドが高いゆえに自分に負荷をかけていっぱいいっぱいになっているタイプ。私自身も自分のなかにしこりみたいなものがふつふつと溜まっている感覚があったので、うまい具合に役とリンクして感情を吐き出すことができました。
クライマックスの撮影では、立っていられないくらい感情が溢れ出た瞬間がありました。この作品に関わる全員の気持ちが凝縮されたすごいパワーを持つ現場にいることを感じ、尊いことだと思ったら戻が止まらなくなってしまって。この作品で役者としての覚悟 が一層固くなったと思います。
−−気になる唐田さんの”オフ”について。オフはどのように過ごされてますか。
お休みの日は、とにかく外に出るようにしていて、友だちとご飯を食べに行ったり、展示会や美術展に行ったり。いろんな土地に行っていろんなものを見て、いろんな人と接するのが好きなので、旅行もよくします。
以前、韓国の国立現代美術館に行ったとき、こんなに絵や展示作品に心が動かされることがあるんだって感動したんです。色の塗り方ひとつにも表れる表現方法や、作者の背景、作品の歴史まで見て、この作品は何を示そうとしているのかに注目したら、作品のおもしろさを理解できるようになって。以来、インプットを求めて美術館や展示会巡りをるようになりました。
長く続いている趣味のひとつがカメラなので、仲のいいカメラマンさんの写真展にもよく行きます。カメラマンさんからいろんな知識を教えていただいたり、どういう意図で撮ったのか、 どうやってテーマを決めているのかなどを聞きながら、勉強しています。
私はやっぱり人物を撮っているときが楽しい。その人のよさを最大限に活かしながら、美しく愛情を持って撮りたいと思っていて。どうしたらうまく撮れるのか、試行錯誤するのが好きです。ご飯を食べている友だちに「可愛いね」とか言いながらシャッターを切っていると、友だちには「なんかおじさんみたい」って笑われます(笑)。ちなみにカメラは、いろいろ持っているんですが、最近よく使っているのはGP (RICOH)、NATURA CLASSICA (FUJIFILM)、CONTAX T3の3つ。出かけるときはどれかを持って行きます。最近、新しくゲットしたLUMIX S9も早く使いこなせるようになりたいですね。
PROFILE
からた・えりか●1997年9月19日生まれ。千葉県出身。
MOVIE
『Page30』
それぞれワケありの崖っぷち女優4人が、
4月11日(金)より渋谷 ドリカムシアター他 全国映画館にて公開
主演:唐田えりか、林田麻里、広山詞葉、MAAKIII
製作/配給 :DCT entertainment
© DCTentertainment
2025年mina5月号より
記事に掲載されている情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります