三谷幸喜さんが脚本&監督を務める最新作! 突然失踪した女性・スオミと、彼女について熱く語り出す新旧5人の夫たちを描いたミステリーコメディ映画『スオミの話をしよう』。現在公開中の今作に出演した戸塚純貴さんに作品についてインタビュー。またオフの過ごし方も伺いました。
−−作品の見どころを教えてください。
一昨年、三谷幸喜さん脚本の『ヴァンプショウ』という舞台に出させていただいたのがきっかけで、今回、映画『スオミの話をしよう』への出演のお話をいただきました。三谷さんの作品は大好きでずっと観ていたので嬉しかったです。
僕が演じた乙骨(おっこつ)は自分勝手でわがままな芸術家・寒川に振りまわされる世話係なんですが、三谷作品のこういう小物キャラが大好きで観ていたので、ちょっとキャラクターっぽい演技を考えていたのですが、三谷さんからはナチュラルに演じてほしいと言われて。そこは少し意外で、難しい部分でした。
印象的だったのは、撮影前に稽古期間が設けられ、そこでみなさんとしっかり共通言語をつくというやり方。演劇に近く、三谷さん特有のものだなと思いました。ただ、本番が始まると、突然台詞が変わったり、今までの稽古はなんだったんだろうと思うぐらい全然違うことを要求されて(笑)。
僕でいうと、乙骨が最後に吐露する大事な場面があるんですが、「ここは(映像作品『犬神家の一族』に出てくる)スケキヨでお願いします」と言われて、「マジですか?」と思いつつスケキヨをイメージしてガラガラ声で演じてみたり(笑)。そういう突飛な演出に翻弄されながらも、完成した映画を観るとおもしろおかしくなっていて、本当に刺激的な現場でした。
本作はスオミという女性に新旧の夫たちが振りまわされ、みんな「自分が一番愛されている」と思っていますが、その気持ちはわかるなーと。冷静じゃないのは男だけっていうね。そういう滑稽な男たちの姿は笑えるし、でも愛おしくもあり、人間は一面だけではないというメッセージも描かれている。三谷さんらしい作品だなと思います。
−−気になる戸塚さんの“オフ”について。オフはどのように過ごされていますか。
オフは家でダラダラすることなく、アクティブ。趣味が多いので趣味に全振りです。だから身体は休まらないんですが(笑)。何もしていない時間はどうしても仕事のことが頭に浮かんでしまうので、まったく別のことに没頭したほうがリフレッシュできる。身体より心の休息を優先している感じです。
最近のオフはもっぱらゴルフ。朝4時とか5時起きで出かけますが、全然苦にならない。仕事で7時起きのほうが辛いかもしれません(笑)。一度はまると納得いくまで突き詰めるタイプなので、ある程度コースをまわれるようになるまではかなり練習しました。手の皮がむけて、血豆をつくりながら、忙しくても1時間だけ練習するとか。
クラブや道具にもこだわってしまうほうなんです。もともとバイクやメカいじりが好きなので、ギア(道具)には目がなく、ゴルフはそこが沼なんです(笑)。ウエアも、『木梨サイクル』から出ている『プロゴルファー猿』とのコラボシャツなど、お気に入りを着て楽しんでいます。
そもそも始めたのは、生瀬(勝久)さんと共演したときにお誘いいただいたのがきっかけ。だから生瀬さんと一緒に行くことは多いですし、今は釣りにも誘われていて。でも、釣りにも手を出すと仕事に支障が出そうなので、もう少しゴルフ熱が落ち着いたら、やってみたいなと思ってます。
これからの季節はバイクにも乗りたいですね。暑さが落ち着き、紅葉も楽しめるし、秋はツーリングのベストシーズン。大好きな革ジャンも着られますし。秋・バイク・革ジャン、最高です! 日帰りが多いので、よく行くのは奥多摩あたり。泊まりだったら、静岡や山梨方面にも行きたいですね。
PROFILE
とづか・じゅんき●1992年7月22日生まれ、岩手県出身。昨年、ドラマ『だが、情熱はある』での春日俊彰役が話題に。最近の出演作に連続テレビ小説『虎に翼』、ドラマ『青島くんはいじわる』、映画『赤羽骨子のボディガード』など。10月18日公開の映画『まる』にも出演。
MOVIE
『スオミの話をしよう』
著名な詩人の妻であるスオミ(長澤まさみ)が行方不明に。続々と集まってきた新旧5人の夫たちは、彼女について熱く語り始めて……。スオミはどこへ消えたのか、スオミとは一体、何者なのか。三谷幸喜真骨頂の極上ミステリーコメディ。
全国公開中
出演:長澤まさみ
西島秀俊 松坂桃李 瀬戸康史 遠藤憲一 小林隆 坂東彌十郎
戸塚純貴 阿南健治 梶原善 宮澤エマ
©2024「スオミの話をしよう」製作委員会
スウェット 26,400円/DISC OVERED パンツ 35,200円/White Mountaineering ネックレス 16,500円/NORTH WORKS スニーカー 15,500円/NIKE
◎Photo / Yamada Sayuri ◎Styling / Onizuka Miyoko(Ange) ◎Hair & Make-up / Chiba Ryota ◎Text / Sekikawa Naoko
2024年mina11月号より
記事に掲載されている情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。