長らく続くリモート生活。気軽に遊びに行くことも難しい日々がこれからもしばらく続きそうで、そんな生活に疲れてしまって、体調を崩してしまうことも……。そんな時は、自宅で簡単にできるヨガがおすすめです! ヨガの基本、呼吸法を正しく行うだけでも、心とカラダをリセットできます。
▶︎教えていただいたのは…
綿本彰さん
日本ヨーガ瞑想協会会長で、日本のヨガブームの火付け役。著書に『「心の疲れ」をどこでもリセット!ゆるヨガ』(三笠書房)など多数。観ながら実践できるYouTube「綿本彰オフィシャルチャンネル」にも注目が集まる。
呼吸筋をほぐして自律神経をととのえる
〝呼吸筋〞は肺の大きさを変化させるための首、肩、背中、肋骨などの筋肉です。精神的に緊張すると呼吸筋も緊張し、呼吸が抑制され、この緊張状態が続くと呼吸筋が硬くなってしまいます。そんな呼吸筋をほぐす呼吸方法をいくつか紹介します!
1.『クンバカ呼吸法』
息を少し苦しいくらいで止めて、脳に危機状況と勘違いさせ意識を呼吸に引きつける呼吸法。一瞬で心がリセットされ、イライラして集中できない時にも効果的です。ただし、決して無理をしないように!
HOW TO 〈目安3セット〉
楽な姿勢で座り姿勢を正したら、緩やかな呼吸をする。息を吐ききったタイミングで軽く喉を狭めて息を止める。少し苦しくなってから5秒ほどさらに息を止め、心身に起こる変化を観察。ゆっくりと息を吐き、呼吸が落ち着いたらまた繰り返す。
2.『カパラディ呼吸法』
笑いを呼吸法にしたような、瞬間的に力を入れる呼吸法。大横隔膜がマッサージされ、呼吸周りの筋肉がほぐれます。ストレスをダイレクトに発散することで、心の緊張も解かれリラックスできます!
HOW TO 〈好きな回数で〉
楽な姿勢で座り、おなかに瞬間的に力を入れて、鼻から息を「フン」と素早く吐き、おなかの力を抜いて、自然に息を吸い込む。おなかを緩める、引き締めるを好きなリズムで好きな回数を繰り返す。
3.『ライオンの呼吸法』
怒ったような顔をして、うめき声を出しながら息を吐く呼吸法。一気に声を吐き出すことで、爽快感を味わえ、ストレスをなくすことができます! 怒りをぶちまけるようなイメージで行うと心もすっきりします。
HOW TO 〈6回繰り返す〉
正座になり、つま先を立てる。手首を膝に当て、指を広げ床につける。腹の奥底から怒りなどの感情が沸き起こるのをイメージしながら息を吸い、瞬間的に舌を思い切り長く伸ばし、腹の底から唸るような声を出し、白目をむいて天井を睨みつけるように息を吐く。吐き終わったら上体を緩め、首を垂らし、最初の正座の状態に戻り呼吸をととのえる。
ヨガの基本、『呼吸』をととのえて
ヨガを行う上で、欠かせないのが正しい呼吸法。紹介した呼吸方法を行うだけでも十分カラダが活性化し、心をリラックスすることができます。簡単に毎日の生活に取り入れられるので、ぜひ試してみてください。呼吸法をマスターして心とカラダをリセットしてあげましょう!
◎イラスト/こつじゆい