生活リズムやストレス、食事の内容、遺伝やホルモンバランスなど……。様々な理由で、mina世代の女子たちにも生じてしまうのが「ニオイ問題」。特にこれからは暑くなって、 汗やムレからくるニオイが気になる季節です。「今年は、万全のケアで夏を過ごしたい!」。そこで全身のニオイの原因と対処法について、専門家である皮膚科医さんにお話をお聞きしました。
▶︎教えてくれたのは…
銀座ケイスキンクリニック院長
慶田朋子さん
東京女子医科大学医学部卒業後、同皮膚科学教室に入局。 2011年に現クリニックを開設。最新医療機器と注入治療を組み合わせた美容皮膚科として、患者からの信頼を得ている。
01.発酵食品を摂取し善玉菌を増やそう
体内に取り込む食品が直接ニオイに影響します。具体的には野菜をほとんど食べず、動物性たんぱく質ばかり摂取することで腸内環境が悪くなり、そのせいで便秘がちになると体臭がキツくなってしまいます。「カレーやキムチ、にんにくなど、刺激の強い食品もニオイに影響があるので、適量に調節を。また、普段から良質な腸内環境に整えるため、善玉菌が増えやすい野菜、海藻、発酵食品を多く摂るように意識しましょう」(慶田さん)。
02.頭皮臭のケアは殺菌や制汗成分配合のシャンプーで!
「30代前半までは、ラクトンという物質が加齢臭を消してくれるため、花のような甘い香りがするものです。女性は男性より皮脂量が少なく、脂臭は軽め。でも、体温調節を司るエクリン汗腺由来の汗をかけば、誰でも汗臭くなってしまいます」(慶田さん)。特に髪の毛に覆われて蒸れやすい頭皮はニオイやすいので対策が必須。年々減少してしまうラクトンを配合した頭皮用シャンプーで、皮脂や汚れを落としながらケアしてみて。
デオコ® スカルプケアシャンプー 350mL 1,540円(編集部調べ)/ロート製薬
03.爪や足指の間をしっかり洗ってニオイ防止
足は発汗量が多く、ムレて雑菌が繁殖しやすい部位。足白癬(水虫)があると角層が厚くなり、強烈に臭くなることも。「嫌なニオイを防ぐなら、通気性の良い靴や靴下を選び、汗をかいたらこまめに替えること。お風呂では、足指や爪の間もしっかり洗ってください。水虫の可能性がある人は自己対処せず、早めに皮膚科受診を」(慶田さん)。足専用のフットブラシを使うとしっかり洗浄でき、角質のケアにもなるのでおすすめ。
daimei ヘルシーフットウォッシャー 2,600円/大阪銘板
04.口臭対策は口内環境を整えることが先決
ドライマウスや口呼吸の影響で口腔内の細胞が増え、唾液が減ることで口臭が悪化します。また、歯磨きや舌ケアが丁寧にできていないと、食べかすが溜まったり、舌垢が過剰に付着してニオイの原因に。「ガムを噛んで唾液を増やしたり、毎食後に歯間フロスで掃除するのを心がけましょう。胃腸の荒れも口臭が居横列になる原因なので、胃炎がちな方は治療を優先するように」(慶田さん)。歯磨き以外に、マウスウォッシュをこまめに使って口臭を軽減させることを習慣にしてみましょう。
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05.肝機能の低下による“疲労臭” 飲酒はほどほどに
疲れが蓄積すると肝臓がうまく機能せず、体内でつくられたアンモニアが尿として排泄されずに体内に溜まり、汗として出るためニオイます。肝臓機能の低下は、過度な老僧や加齢による疲労の蓄積、ストレスによる免疫力の低下、飲酒、肥満などが原因。「休肝日を設けて1回の飲酒量は少なめ(日本酒は1合、ワインはグラス2杯、ビールは3杯程度)に保ってみてください。定期的に運動したり、気晴らしの趣味を楽しむことも効果的。夜は早めに就寝して、身体を休めましょう」(慶田さん)。
06.VIOのニオイはレーザー脱毛や下着選びで対策を
デリケートゾーンはムレて汗臭くなりやすく、尿や便、おりものや月経血が陰毛に絡みつくと、嫌なニオイの原因に。体質による「すそワキガ」や子宮、膣の感染症によるおりものの悪臭にも注意が必要です。健康な女性のおりものは酸っぱいニオイがするため、他のニオイや色の変化に気を付けて。「対策としておすすめなのはVIOのレーザー脱毛や、ボトックス注射です。シワ治療に使用するボトックスをデリケートゾーンに少量ずつ注射することで、汗腺の動きを抑制してニオイが改善されますよ。日常的には、コットンなど吸湿性の良い素材の下着を選ぶことから始めましょう」(慶田さん)。
07.夏のフレグランスは柑橘・植物系など爽やかなものを
耳の後ろや手首、足首などにフレグランスをつけると、それぞれの体臭と混ざって魅力的な香りに。自分のニオイと付き合っていく手段として使ってみましょう。「体臭の強い人は、すっきりとした香りのものを選んでみて。特に夏は柑橘系や植物系の爽やかなものがおすすめです。“香水”とひと口に言っても、香料の濃度によって持続時間が変わるので、シチュエーションにあったものを探してみて。濃度が低く、香りがキツすぎないオードトワレは気軽に挑戦できておすすめ。ただし、つけ直す際は少し時間を空けましょう」(慶田さん)。
ニオイの原因に合った方法を試してみて
ニオイが気になると一口に言っても、原因はさまざま。「自分のニオイが不安かも……」と思ったとき、むやみに制汗剤を使ったり、香水でごまかすのではなく、原因を知ってそれに合う方法を試すのがおすすめです。今年は、ニオイケアを万全にして夏をもっと楽しく過ごしましょう!
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◎イラスト/上坂じゅりこ ◎取材/ALLY