料理にこだわりはじめると、いいおだしを使いたくなりますよね。和食の基本であるおだしは、こだわるほど味わいに深みが出ます。今回は日本を代表するかつお節やおだしの専門店、にんべんさんにレクチャーしてもらいました。想像以上に手軽なおだしの引き方をマスターしましょう。
▶︎教えてくれたのは…
おだしを愛する女子「だし女」を増やすべく、かつお節の基本から応用方法、豆知識まで広く深く教えてくれます。
かつお節は、ほぼ手作業で作られる
かつおを加熱、乾燥保存食品であるかつお節。完成まで、ほぼ全ての工程が手作業なんです。また、かつお節は実は2種類あります。ひとつは、約1ヶ月かけて仕上げられる「荒節」。そしてもうひとつが、さらにカビつけをし半年かけて仕上げられた、より香り豊かな「枯節」です。
削る時は、尾を先に小気味よく!
削り器を使う場合、刃先を手前に向けて。かつお節は皮が残してある尾側を先にします。そして削り器にかつお節を沿わせるようにして、前へ滑らせながら削りましょう。力まずに一息でシュッと押し出せばきれいに削れます。
「一番だし」は3分もあれば出来上がり
にんべんが推奨するかつお節だしの黄金比は水1000mlに対しかつお節30g。鍋に水を沸騰させたら火を止めてから、かつお節を投入。入れたらいじらずに1〜2分待ち、その後ガーゼやペーパーで絞らずにこせば完成です。
かつお節は“2度”美味しく楽しめます
一番だしで使ったかつお節、そのまま捨てるのはもったいない……それなら、さらに活用しちゃいましょう!
✔️香り豊かなふりかけにアレンジ
30gのかつお節のだしガラに対して、しょうゆ、砂糖、みりんを各大さじ2入れて、照りが出るまで炒めて。最後にいりごまを混ぜるだけで絶品ふりかけの完成です。
✔️うま味が濃くなる二番だしを引く
一番出しのガラを使って引く「二番だし」。だしガラに一番だしの時の半量の水を加えて再沸騰。沸騰後は弱火で3〜5分煮出し、最後に削り節5gを加えて1〜2分おき、一番だし同様にこせば完成。煮物や鍋物に最適です。
実は簡単! おだしライフを楽しもう
イチからおだしを引くってなんとなく難しそう、と思っていた人も意外と簡単に感じませんか? 想像以上に手軽で、いつもの何倍も料理が美味しく感じられる“おだしライフ”をぜひ楽しんでみてくださいね。
◎撮影/花村克彦 ◎モデル/辻知恵