寒くなってくると恋しくなるお鍋料理。ひとりでゆったり、ふたりでしっぽり、美味しいお鍋でお酒が進みます。自分のなかで定番鍋があるって人も、プロ直伝のレシピに挑戦してみるのはいかがでしょう。お店のような味がおうちでも楽しめます。
ぷりぷり牡蠣鍋
旨みと栄養がたっぷりの牡蠣を白菜やきのこ、豆腐と一緒に堪能することができます。寒い冬のちょっと特別な日に食べたくなるご褒美鍋。
– 材料 –
昆布出汁…360cc
豆腐…半丁(150g前後)
牡蠣…120g
出汁を取り終えた昆布…1枚(10×5cm)
白菜…大きめ1枚、小さめ2枚
しめじ…10本
エリンギ…1本
片栗粉…大さじ3
ぽん酢…適量
長ねぎ(薬味)…適量
– つくり方 –
1、下準備
ざるに入れた牡蠣を流水でよく洗い、水気をきってボウルに入れたら、片栗粉少々(分量外)を全体にまぶし、もう一度水でよく洗い流してざるにあげる。よく水気をきったら、再度ボウルに入れ、片栗粉を牡蠣にまんべんなくまぶす。沸騰した湯に入れて3分ほど茹でて、牡蠣がぷっくりとしてきたらざるにあけ氷水にとる。
2、加熱
鍋に昆布出汁、出汁を取り終えた昆布、ざく切りにした白菜、薄切りにしたエリンギ、石づきを落として小房に分けたしめじ、半丁を半分に切った豆腐を入れて火をつける。具材に火が通ったら1の牡蠣を入れ、煮立てば完成。
◎POINT
下茹でした牡蠣は、鍋に入れてひと煮立ちしたらすぐに火を止めましょう。加熱しすぎると身が縮んでしまいます。
3、食べ方
刻みねぎを入れたぽん酢につけて食べます。もみじおろしを加えたり、おろしぽん酢にしても。
◎POINT
生で食べられる生食用の牡蠣を使えば、しゃぶしゃぶ感覚で軽く火を通せば食べられます。半生のクリーミーな食感を味わいたいなら、ぜひお試しあれ。
野菜たっぷり湯豆腐
ぽん酢と薬味で食べる、豆腐を味わうための鍋。豆腐は、長時間煮込むと口当たりが悪くなるので、煮えばなを狙って火から下ろすのがポイントです。
– 材料 –
昆布出汁…360cc
豆腐…半丁(150g前後)
出汁を取り終えた昆布…1枚(10×5cm)
白菜…大きめ1枚、小さめ2枚
長ねぎ…1/2本
酒…大さじ1
ぽん酢…適量
– つくり方 –
1、下準備
長ねぎは斜め切りにし、白菜をざく切りにする。
★昆布出汁は水出しがらくちん!
料理当日に昆布出汁を取ろうと思うと、最低でも30分水につけてから、弱火で10分くらいかけてゆっくりと取る方法が一般的。でも、水出しなら前日の夜に準備して放って置くだけでOK。
– つくり方 –
水(500cc)に出汁昆布(10✕5cm)1枚を入れてひと晩置いておくと完成。多めにつくる場合は、冷蔵庫で保存すれば1週間は持ちます。
2、加熱
鍋に昆布出汁、出汁を取り終えた昆布、1の白菜と長ねぎを入れて蓋をし中火で加熱する。沸騰直前に酒を入れ、あくを取り除き、具材に火が通ったら豆腐を入れて弱火にする。再び沸騰して豆腐がグラッと動いたら火を止める。
3、食べ方
ぽん酢で食べる。お好みで柑橘類を絞ったり、鰹節と刻みねぎなどの薬味を加えても。最初に豆腐だけ塩で食べて、素材の味を感じる食べ方もオツ!
◎POINT
豆腐は火を通しすぎると固くなり食感が悪くなります。外側は熱いけど中心はぬるい、その瞬間を逃さないで!
味しみ肉豆腐
味付けはすき焼きと同じだけれど、すき焼きよりも材料が少ないので作りやすい。牛肉は、煮る、焼く、ふたつの調理法を組み合わせるのがプロの技。
– 材料 –
昆布出汁…360cc
牛バラ肉…150g
豆腐…半丁(150g前後)
白菜…小さめ2枚
玉ねぎ…1/2個
しめじ…10本
にんじん…1/4本
ごぼう…1/4本
エリンギ…1本
ごま油…小さじ1/2
和風顆粒出汁…3g
めんつゆ…大さじ1
醤油…小さじ1
砂糖…小さじ1/2
– つくり方 –
1、下準備
ざく切りにした白菜、1cm幅のくし切りにした玉ねぎ、半月切りにしたにんじん、斜め薄切りにしてあく抜きしたごぼう、薄切りにしたエリンギ、石づきを切り落として小房にわけたしめじを、ごま油をひいた鍋に入れ中火で炒める。白菜がしんなりしてきたら和風顆粒出汁と牛バラ肉50gを加え、肉の色が半分ほど変わったら昆布出汁、めんつゆ、醤油小さじ1/2、豆腐を入れる。10分ほど煮たら火を止め、冷めるまで室温に置く。
◎POINT
味が食材に染み込むのは 冷めるときなので、冷めるまで室温に置いておき、食べるときに再加熱します。
2、加熱
1の肉豆腐を弱火にかけている間に、フライパンに残りの牛肉と砂糖を入れ油を引かず火にかける。表面の色が変わったら醤油小さじ1/2を回し入れ、肉に絡むまで煮詰める。肉豆腐の上に焼いた牛肉を乗せ完成。お好みで刻みねぎを乗せる。
3、食べ方
汁に甘辛い味がしっかりとついているので、そのまま食べます。お好みで溶き卵にくぐらせたり、黒こしょうをかけるのもおすすめ。
★トリュフオイルでプロの味
料理が好きな人でも、トリュフオイルを常備している人は少ないはず。けれど、このフランス生まれのトリュフオイルが和食の肉料理と相性がよく、普通のお肉をちょっぴり高級な味に格上げしてくれるんだとか。例えばこの肉豆腐。仕上げに回しかければ風味とこくが増し、お店の味に。ぜひ試してみて。
教えてくれたのは⋯
・季節料理 小伝馬
親子3代、創業60年以上の老舗居酒屋。店名の由来は、創業時に店を構えた東京都中央区小伝馬の地名から。隣町である馬喰町へ移転後も創業時の店名のまま営業を続けている。一番の売りは、毎日豊洲市場へ出向いて仕入れる魚介類。仕入れに合わせて料理を検討するため定番メニューはほぼないそう。人気は新鮮な刺し身で、本鮪の赤身、トロ、脳天が2切れずつの刺盛り。
住所:東京都中央区日本橋横山町3-15
営業時間:平日11:30〜13:30、16:30〜22:00
土曜15:00〜21:00
定休日:日曜・祝日
電話:03-6206-2770
Instagram:kodenma001
◎撮影/猪原 悠(TRON)
mina2022年1月号、mina2024年2・3月号より
店舗情報、商品情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。