鳥取県といえばなんといっても砂丘が有名ですが、実はほかにも海に山にと大自然に恵まれた土地。この夏、ネイチャーアクティブな旅に出るならぴったりの場所ですが、さらに注目したいのは、鳥取県のかたちが龍に似ていること! 辰年の2024年、鳥取県改め“とっとリュウ県”を旅すれば開運も招くかも!? メディアツアーに参加して体験してきました。
日本海近くの神崎神社でみごとな龍の彫刻に見惚れる
鳥取県で“龍”にまつわるスポットとして、いま注目されているのが東伯郡琴浦町にある「神崎神社」。さだかではないですが創建は室町時代末期ともいわれており、天井をはじめ本殿や拝殿のそこかしこに彫刻が施されているのが特徴の神社です。
どの彫刻も、建築の枠を超えて工芸品と呼びたくなるくらい素晴らしいのですが、とくに拝殿の天井に施された大胆で荒々しい龍の彫刻が見事のひと言。拝殿に向かって顔を上げると上下逆さに見えるのですが、ひげの1本1本、鱗のひとつひとつまで生き生きと表現された龍を見ることができます。海に近いこともあり海上安全を願われてきた神社ですが、開運のご利益もあるそうで、辰年の2024年、パワースポットとしてぜひお参りしたい!
数多くの彫刻を鑑賞しながらゆったり参拝したくなる神社です。
・神崎神社
住所:鳥取県東伯郡琴浦町赤碕210
東郷湖のドラゴンカヌー体験で心地よい風を感じて
ドラゴンカヌーとは中国から伝わったとされる手漕ぎ舟で、沖縄ではハーリー、長崎ではペーロンなどと呼ばれ、スポーツ競技化されている舟のこと。鳥取県の東郷湖では、周辺の3町村が合併したのをきっかけに、交流促進の一環として始まったのだそう。いまでは東郷湖でおこなわれる大会には、県内外から50~60ものチームが参加するほど広まっており、練習している様子が見られるのは日常風景に(定期練習は4〜10月の毎週日曜10:00〜12:00)。そしてこのドラゴンカヌー、東郷湖では事前予約制で体験することができるんです(お申し込みは事務局へご連絡ください)。
体験に特別な用意は必要なく、足元は裸足、あとは濡れてもよい格好であればOK(マリンシューズがある場合はそれでもOK)。体験人数が揃わなくても、練習中の地元チームの方などが手伝ってくれます。陸上で木製のパドルの使い方を教えてもらったら、掛け声をかける太鼓手と、舵取り役のインストラクターとともに、カヌーに乗船。パドルを漕ぐのは力がいるかと思ったんですが、掛け声に合わせて8名でいっせいに漕ぐと、軽い力でもスイーっと前に進む! 漕ぐのに慣れてグングン進むと湖上の風がとても心地よく、20分ほどの往復で気持ちの良い疲労感。非日常な体験を味わうことができました。ドラゴンカヌーは京都でつくられている完全に手作りの舟だそうで、船ごと龍の顔にじゃっかんの違いや味があったのが可愛かったです。
・東郷湖ドラゴンカヌー協会
住所:鳥取県東伯郡湯梨浜町旭400-6(総合相談センターどれみ内
TEL:090-7897-1050
また今回のツアーでは残念ながら天候不良で参加できなかったのですが、浦富海岸の「龍神洞」という洞窟に入る「とっとリュウ県」で今年限定の遊覧クルーズもおすすめだそう。絶景で知られる海岸で透明度の高い海を眺めながらクルーズを楽しみ、龍神洞では波と風の音が響き合う“龍神の雄叫び”を聞くことができる特別なツアー、まさに開運のご利益がありそう。気になる方はぜひチェックしてみてください。
・山陰松島遊覧「龍神洞遊覧クルーズ」
集合場所:田後漁港(鳥取県岩美郡岩美田後68)
料金:中学生以上 2,500円、4~12歳 1,800円 ※完全予約制
TEL:0857-73-1212(山陰松島遊覧)
URL:https://yourun1000.urkt.in/ja/direct/offices/2890/courses/13556/calendars
鳥取に来たからには絶対に見たい大自然の奇跡、砂丘!
龍を巡るツアーで合わせて行きたい、鳥取の大自然を味わえるスポットといえば、やっぱり砂丘! 梅雨時期だったため、雨が一瞬止んだ隙に砂丘に出てみたのですが、逆に雨を含んだ砂丘の砂はギュッと濡れて固まって、歩きやすいとのこと。なだらかな砂丘と奥に見える海のコントラストがきれいな非日常な景色でした。
雨の日でも「鳥取砂丘ビジターセンター」で、砂丘の成り立ちから自然環境、砂丘に生息する動植物など、展示や映像で砂丘について知識を深めることができます。風紋発生風洞装置で、風紋ができる様子を見るのも楽しかったです。
また、砂丘周辺にある施設「砂の美術館」もはずせない! 世界で初の砂を素材にした彫刻作品を展示する美術館で、毎年4~1月にかけ、ひとつのテーマを掲げ20人以上もの砂像彫刻家たちの作品が展示されています。2024年のテーマは「砂で世界旅行・フランス編」。パリオリンピックで盛り上がりを見せるフランスを、儚くて美しい砂の造形で感じてみるのはどうでしょうか。
もうひとつはずせないのが“砂丘スイーツ”。「さんかく氷」はプリン屋さんがつくるかき氷の専門店で、ふわふわに削れられた氷と地元素材を使ったてづくりソースが味わえます。
プリン屋さんならではのメニュー「砂プリン氷(900円)」は、ふわふわに削られた氷に滑らかで濃厚なプリンソースがかかり、さらに砂丘に見立てたザクザクの粉末カラメルをお好みでかけ、食感を楽しむことができるかき氷。そして氷の中にもプリンが入っています! 同じく“スナバコ”に入った粉末カラメルをスコップ型のスプーンですくってかけて食べる「砂プリン(680円)」もおすすめ。
夏限定メニューの「メロン氷(1,300円 ※8月下旬まで)」も要チェック。県産のペルルメロンを使ったソースがかかった爽やかな甘さの氷を食べ進めると、中からペルルメロンの果肉とメロンソース、クリーム、パチパチとはじけるソーダ味のキャンディが出てきて、楽しい食感の違いを味わえます。
たっぷり時間をつかって堪能したい砂丘体験、鳥取旅ではマストです!
・山陰海岸国立公園鳥取砂丘ビジターセンター
住所:鳥取県鳥取市福部町湯山2164-971
TEL:0857-22-0021
開館時間:9:00~17:00
定休日:年中無休
URL:https://www.sakyu-vc.com/jp/
・砂の美術館
会期:2024年4月19日(金)~2025年1月5日(日)
住所:鳥取県鳥取市福部町湯山2083-17
TEL:0857-20-2231
営業時間:9:00~18:00(最終入館17:30)
定休日:年中無休
URL:https://www.sand-museum.jp/
・さんかく氷
住所:鳥取県鳥取市福部町湯山2164-657
TEL:070-8491-0354
営業時間:10:00~17:00、土日祝10:00~17:30
定休日:火・水曜(8月は定休日なし)
URL:https://www.sankakugoori.com/
日本一長い石畳の参道はハイキング気分満点。大山・大神山神社
鳥取の大自然を満喫できるスポットとして、次におすすめなのが鳥取の名峰「大山」。がっつり登山ももちろんいいのですが、大山寺入り口から大神山神社奥宮を目指して、自然石でつくられた約700mある日本一長い石畳の道を歩き、気軽に自然の心地よさを味わうのはいかがですか? 雨上がりに歩いたので多少石畳がすべる感じもありましたが、マイナスイオンをたっぷり浴びているような心地よい体験でした。
ゆっくりと森の中の参道を歩くことで、拝殿に着く頃にはなんだか穏やかな気分に。清々しい心持ちで参拝ができました。
・大神山神社奥宮
住所:鳥取県西伯郡大山町大山
TEL:0859-27-2345
歴史を感じる白壁土蔵のまちで、グルメ&お土産探し!
伝統的な町家づくりの商家と白壁の土蔵が立ち並ぶのは、倉吉市の白壁土蔵群。伝統的建造物群保存地区に指定されており、日本の古き町並みを感じさせる風景が広がっています。明治から続く酒造や醤油醸造場があったり、伝統的な商家や町家を見学できる施設がある一方で、グルメに雑貨にお土産にとセンスの良いお店が並んでいます。
ランチにぴったりなのが「町屋 清水庵」。創業100年以上の餅屋が考案した「餅しゃぶ」は今では倉吉名物となり、ここでしか味わえない絶品グルメ。
餅しゃぶはなんと12種類あり、よもぎやごま、まっちゃなどの定番から、にんじんやとうもろこしといった変わりダネ、さらに鳥取県産の素材を使ったとちのみ、しいたけ、ゆず、ブルーベリーなどが揃っています。県産の東伯牛とのセットの餅しゃぶ(2,400円)をいただきました。
鳥取県産のもち米100%でつくられた薄切りのお餅は、出汁に5~10秒くぐらせれば柔らかくなり食べ頃。口のなかでとろける餅の優しい味わいと、昆布と鰹の出汁の香り高さがマッチして美味しい! 牛肉とお餅でボリュームも満点、さらに〆にうどんがあり、大満足のランチでした。
・町屋 清水庵
住所:鳥取県倉吉市堺町2-929-1
TEL:0858-22-3565
営業時間:11:00~14:00、17:00~21:00(L.O.21:00)
定休日:火・水曜
「COCOROSTORE」は“自然と共に生きる人や技、繋がりを紹介する”をコンセプトに、鳥取県をはじめ山陰地方から集められた、店主の目利きによるセンスのいい民芸品や工芸品が揃うお店。
どの品からも、人の手でつくられた温もりや職人の息遣いを感じられ、つい家に連れて帰りたくなるものばかり。白壁土蔵群の古い建築を生かした空間も心地よく、ひとつひとつじっくり吟味しながらのお土産探しが楽しいお店でした。
・COCOROSTORE
住所:鳥取県倉吉市魚町2516
TEL:0858-22-3526
営業時間:10:00~17:00
定休日:月・火・日曜
Instagram:https://www.instagram.com/cocorostore/
お土産探しはもちろん、ひと休みにもぴったりなのが「BREW LAB KURAYOSHI」。白壁土蔵群のなかにありながらビール醸造所とレストランを併設しており、気軽にちょっと一杯、ができちゃいます。いただいたのは3種飲み比べ(小グラス 1,100円)。ペールエール、ゴールデンエール、IPAのセットで、しっかりとしたドライな味わいながらもトロピカルな風味を感じるIPAが気に入りました!
オーナーにお話をお伺いすると、倉吉でつくりはじめたというホップを冷凍させたものを見せてくださり、これをくだいてビールに入れる「追いホップ」をすると、さらに香りが立って美味しいという通な飲み方を教えていただきました! 白壁土蔵群の素敵な空間のお店で飲む一杯は味わい深いものでした……。
・BREW LAB KURAYOSHI
住所:鳥取県倉吉市東仲町2587
TEL:0858-27-1432
URL:https://brewlab-kurayoshi.jp/
宿泊するなら、世界屈指のラドン泉のある三朝温泉へ!
三朝(みささ)温泉は「温泉に入って三たび朝を迎える」と元気になれるという効能ばっちりのラドン泉が湧き出ることから名付けられたと伝えられる温泉地。ラドン泉は、細胞を刺激して新陳代謝を高め、免疫力を上げてくれる効能があると言われており、浸かるのはもちろん、飲んでも、吸って肺から吸収してもよいとのこと。
三徳川沿いには24時間、誰でも無料で入浴できる混浴の「河原風呂」があり、三朝温泉の象徴となっています。また、昔ながらの湯治場の風情が残る温泉街には、「薬師の湯」「株湯」など、飲泉や足湯ができるポイントも数か所あります。温泉街を散策しているだけでも、心も体も癒やされる湯のまちなんです。
今回おじゃましたのは「依山楼 岩崎」。眺めのよいリバービューのお部屋も素敵だったんですが、やっぱりなんといっても最高なのは温泉。ラジウム温泉では日本一と言われる回遊式大庭園露天風呂は、とっても広い! 一度にいろいろなタイプのお風呂を味わえるし、野趣あふれる右の湯とレトロな雰囲気の左の湯に分かれており時間制で男女入れ替えになるので、何度入っても楽しめました。ちなみに、こちらの旅館内にも飲泉場があります。
・依山楼 岩崎
住所:鳥取県東伯郡三朝町三朝365
TEL:0858-43-0111
水木しげる記念館&水木しげるロードで妖怪と記念撮影!
Ⓒ水木プロ
個人的に大興奮したのは水木しげる記念館&水木しげるロード。漫画『ゲゲゲの鬼太郎』などで知られる水木しげる先生の出身地・境港市に2003年に建てられた記念館は、2024年4月にリニューアルオープン。幼少時代や戦争体験など先生の波瀾万丈な人生に迫る展示がたくさんの資料とともに展示され、見どころ満載。
記念館に入って早々に先生直筆のイラストに癒やされましたが、戦争体験のコーナーはなかなか苛酷で考えさせられるものがありました……。
Ⓒ水木プロ
境港駅から水木しげる記念館までの800mほどの道は水木しげるロードと呼ばれ、178の妖怪のブロンズ像が並び、道行く人を見守っています。途中には妖怪神社があったり、河童の泉があったり、ファンならずとも楽しめる散策エリア。
Ⓒ水木プロ
残念ながら、定休日のお土産屋さんが多い日に行ってしまったのですが、妖怪神社にあったガチャガチャの鬼太郎みくじができました! カプセルの中には「ゲゲゲの鬼太郎」でお馴染みのキャラクター人形がランダムに出てきます。私は、ねずみ男をゲット。開運を願って可愛いお土産ができて喜んだとともに、お土産屋さんをしっかり回れる日程で再度訪れようと決心しました……!
・水木しげる記念館
住所:鳥取県境港市本町5
営業時間:9:30~17:00(最終入館16:30)
定休日:年中無休
入場料:一般 前売券900円、当日券1,000円
URL:https://mizuki.sakaiminato.net/
龍にまつわるスポットを巡る開運旅もよし、大自然に触れるネイチャーアクティブ旅もよし。ほかにも見どころ満載な鳥取県改め“とっとリュウ県”。辰年の2024年、夏の旅の候補地にいかがですか?
◎協力/鳥取県
店舗情報、商品情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。