パーツの名称、フレームの種類、機能性レンズの違いなど、今更聞けないメガネにまつわる基礎知識をおさらい。メガネを新調する前に押さえておけば、選ぶのがもっと楽しくなって、店員さんとのやりとりもスムーズに進むはず。
ディテールを押さえれば、メガネのこだわりが見えてくる。
レンズとフレームで構成されたメガネ。細かく見ていくと、たくさんのパーツからつくられていることがわかる。ひとつひとつのパーツの名称や製法を知ることで、メガネの魅力がもっと理解しやすくなるだろう。
1:テンプル
耳にかかるツルの部分のことで、素材や形状によってかけ心地が大きく変わる。18世紀前半に発明されたと言われており、以前のメガネは鼻で支えるか手でかざして使っていた。
2:ノーズパッド
鼻に当たる部分を固定してズレを防ぐパーツ。フレームと鼻パッドが一体になった「チップタイプ」と、フレームから独立した金具に鼻パッドがついた「クリングスタイプ」がある。
3:丁番(ちょうばん)、ヨロイ
テンプルを開閉する可動部分のことを丁番、もしくはヒンジと言う。丁番を覆うテンプルへの連結部分はヨロイ、もしくは智ちと呼ばれ、どちらも高い耐久性が求められるパーツだ。
4:モダン
テンプルの先端、耳当てにあたる部分のことで、テンプルエンドとも呼ばれる。先端に厚みのある素材をつけてフロント部分の重量とバランスをとることで、かけたときのずれやすさを軽減する役割がある。
5:玉型
いわゆるレンズシェイプのこと。ボストン、ラウンド、ウェリントン、オーバルなどさまざまなバリエーションがあり、かけたときの雰囲気を決定づける最大のデザイン要素だ。
6:カシメ
ヨロイの部分に打たれた鋲(びょう)のこと。丁番を鋲で留めることを「カシメる」といい、表面から鋲を打ち裏を叩いて固定することで、丈夫なつくりになる。技術と手間を要す上質なメガネである証拠。
7:ブリッジ
鼻をまたぐようにして左右のレンズを繋いでいるパーツのこと。別名で山とも呼ばれる。かけると顔の中心に位置するため人と向かい合ったときに視線が集中しやすく、見た目の印象を大きく左右する重要な部位。
8:リム
レンズを囲む縁の部分のこと。全体を囲むフルリム、上半分だけリムがあるハーフリム(ナイロール)、下半分だけのアンダーリム(逆ナイロール)、リムがないリムレス(縁なし)と、リムがつく範囲によって名称が分かれる。
メガネ44,000円/金子眼鏡(オプティシァン ロイド)
(教えてくれたのは…)
金子眼鏡プレス・小林智子さん
ファッション企画でも度々登場している〈金子眼鏡〉でプレスとして勤務。所有するメガネは14本。
◎Design/ Hike Naomi ◎Special Thanks / KANEKO OPTICAL