外国人がおすすめする“まにあっく”なスポットを訪れて、東京の魅力を再発見する企画。
今回は、新宿の文化服装学院に通うオウヤンさんがおすすめするヴィンテージショップ<curios tokyo>を紹介します。
まさか原宿で。
18世紀のアンティークドレスに出会う
オーナーでスタイリストのNao KoyabuとMick Hoyleがキュレーション。アイテムはすべてヨーロッパで仕入れたアンティークで、古いものでは100年以上前、イギリス・ヴィクトリア王朝の時代にまで遡るのだとか!
照明や時計、置物、レジカウンターに敷き詰められたタイルなど、インテリアもすべてアンティーク。
18世紀に流行したバッスル・スタイル。ブルーのデイ・ドレスは今だとなかなか見つけられない貴重な1枚!
ベーシック服に取り入れやすいレースのブラウスも。
右・マネージャーの津田さん、 左・スタッフの栗原さん
市場で見ることはまずない、博物館にあってもおかしくないほど貴重なドレスに囲まれて……。気分は18世紀の王族。
curios tokyo(キュリオズ トウキョウ)
Instagram:curios_tokyo
おすすめしてくれたのは…
中国出身
服飾専攻科技術専攻 オウヤン イールンさん
Q.日本に来たきっかけは?
中学3年生のころから、日本のヨウジヤマモトやコム・デ・ギャルソンが好きで。もちろん着ていたわけではないですが、SNSで見てすごく憧れていました。中国で2年大学に通いましたが、やっぱり日本でファッションの勉強をしたいと思い、文化服装学院に入るため、まず日本語の勉強をしに九州の短大に入学したのが最初でした。
Q.週末はどんなことをしていますか?
喫茶店でぼーっとしています。日々夜中の2、3時まで服をつくって、朝7時には起きるみたいな生活なので、純喫茶みたいな落ち着く空間で、何も考えずに過ごすのが至福なんです。あとは西荻窪に散歩に行ったりかな。特に遊べるようなスポットはないんですけど、ちょっと田舎の雰囲気があって、街並みがきれいなので好きなんです。
Q.ここ<curios tokyo>は、どこがおすすめ?
古着屋さんで服を買うことも多いんですが、私は特にヨーロッパヴィンテージが好き。服もアクセサリーも状態よくきれいに残っているものが多いし、使われている生地も今ではなかなか見られないものだったりするから。ここ<curios tokyo>は、珍しい形のワンピースやナイトドレスがたくさんあって、見ていてすごく勉強になるんです。
Q.オウヤンさんにとって、東京ってどんなところですか?
道ゆく人のファッションと街がすごく魅力的。みんな毎日ちゃんとしてる感じがあるというか、パジャマみたいな格好の人はいないですよね(笑)。そして街の景色が全部かわいい。ただ歩いているだけでも刺激にあふれた街だなと思います。
Q.今後オウヤンさんがやりたいことは?
日本で服づくりに関わる仕事がしたいと思っています。中国ではいかに早く、どれだけ大量につくれるか? を求められがちなんですが、日本はひとつのものを、じっくり時間をかけてつくる。そこが好きだし、自分に合っているなと感じるんです。
-Profile-
オウヤン イールンさん
中国出身で、文化服装学院の服飾専攻科技術専攻科に通う。
Instagram:bbblue98
-information-
文化服装学院
Instagram:bunka_fc
有名デザイナーを多数輩出
世界基準の「BUNKA」ブランド
創立100周年を迎えた日本を代表す るファッションスクール。髙田賢三や山本耀司といった世界で活躍するデ ザイナーの出身校として知られ、今もなおファッションの先端を走り続けている。「BUNKA」ブランドに憧れて、世界中から入学希望者が絶えない。
<STAFF>
◎撮影/荻島 怜(店舗)、コレナガヒヨリ(人物)
mina2024年4月号より
店舗情報、商品情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。