外国人がおすすめする“まにあっく”なスポットを訪れて、東京の魅力を再発見する企画。今回は「友達は夜遊びでつくる」というカナダ出身のmizukiさんがハマってるミュージックバー<不眠遊戯ライオン>に行ってみました。
音楽とアートが混在する
今の東京カルチャーを体験
ハウス、テクノ、R&B、HIPHOPなど多様なジャンルの音楽イベントを毎日開催し、夜な夜なクリエイティブな人が集まる『ライオン』。レトロ喫茶のような看板や、バブル期を彷彿とさせるミラーボール、80年代の某百貨店のライオンの石像、世界で活躍するアーティストのアートワーク……時代や国を超えたいろいろなカルチャーと音楽が混沌。まさに今のTOKYOです。
お店の音響システムは、ヨーロッパのスピーカブランド〈VOID〉の日本チームが設計。フェス会場やライブハウスで使われる本格仕様で、雑音が少なく、フロア内の会話がしっかり聞こえる音づくりになっているという。
ハブ酒の『HABUSHU』とディレクターの城間さん。 「テキーラショットより健康的です」(城間さん)
不眠遊戯ライオン(フミンユウギライオン)
Instagram:@music_bar_lion
おすすめしてくれたのは…
カナダ出身のEXIT NUMBER FIVE/ mizukiさん
Q.日本に来たのはいつですか?
2年前です。高校のころから、東京のヒップホップシーンに憧れていたんです。KOHHとTokyo Young Visionとか。カナダでは周りに日本の文化知っている人が少なかったので、自分で検索して聴いていました。 東京に来るのは「夢」だったんです。それで高校の時にひとりで東京に旅行で来たんですけど、東京という「街」がすごく魅力的で。そのとき「はっ! 東京に住まないと!」って思ったんです。大きな目的はなかったんですよ。「とりあえず頑張りましょう」って感じで来ました。
Q. そして日本に来て。まず何をはじめましたか?
友達作りですね。来てすぐの頃は、すごく遊んでいましたね。イベントやライブに行って、いろんな人に会って、話して。友達の友達に会って……そんな感じ。そしてたまたまクラブで会った方から、『サブカル』っていうメディアのライターの仕事をいただいて、ラッキーでしたね。仕事でもいろんな人に会えて、仲良くなって、さらに友達が増えました。そのころは、ライターもやりながらアートもやって、「一番楽しい人生を目指そう」って思って生きてました(笑)。
Q.夜はどのあたりで遊んでいますか?
『翠月(MITUKI)』とか『ライオン』とか。渋谷が一番好き。アンダーグラウンドが好きな人が集まってる。学生、アーティスト、ミュージシャン、とか、あとは美容師とかスタイリストとか。クリエイティブな人が多いです。そこでまた友達になる。 ↑間に写真が入れたら入れる(文化の子の場合は、3枚のカットをうまく使う)
Q.ここ『不眠遊戯ライオン』はどこが好き?
クラブとバーがちょっと一緒に合体されていて、結構chillな場所で、踊れるだけ 座ってお話もできるところ。けっこういいイベントがあるんです。私は最近は早く帰りたくなるので(笑)、 11時ぐらいに行くんですけど、やっぱり一番盛り上がって楽しいのは1時とか2時です。 行くのはだいたいイベント狙いです。DJによってどんな音楽を聴きたいかを決められるのがいい。最近は、DJ N ²のイベントが一番好き。クラブで安全で健康的な空間を作るっていうメッセージを送っていて、おすすめです。
Q.mizukiさんにとって東京はどんな街?
東京は自由。遊びやすいし、安心。そしていろんな美味しいところがある。カナダでは、家庭料理が普通なのであまり外食しないですけど、東京は「外食文化」がありますよね。人もとてもフレンドリーだし、友達が作るのが簡単なところかな。日本語しゃべれなくても楽しめるのが特別だと思います。 そして、新しいのに、日本の文化や価値観はなんか守られてる。いろいろなものが混だっていて、やっぱり東京はちょっとクレイジーな街ですよね。
Q.東京が「新しい」と感じるのはどこですか?
ファッションが一番そうだと思います。東京で始まって6か月待つと海外に来るっていうパターンがあるかな。たとえば、Y2Kとかギャル系が今世界で流行っていたり。
Q.そしてmizukiさんの今後の予定は?
アーティスト活動を続けたいです。アートをしたかったら東京の方が成功するかなと思ってるんです。だから今はこっちの方が「家」って感じがします。
-Profile-
EXIT NUMBER FIVE/ mizukiさん
Instagram:@exitnumberfive
カナダのモントリオール出身で、2年前に日本に移住。ライターやモデルの活動を経て、現在は東京を拠点に、アーティストとしてオリジナル作品を制作している。
◎撮影/杉山巧剛
mina2024年4月号より
店舗情報、商品情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。