週末の海外旅行先として人気の台湾は、パンデミック以降新たなトレンドスポットが数多く誕生しています。
特に台湾の古都であり美食の街でもある台南や、セレブが多く住む台中はコロナ禍以降、台北ともまた違ったおしゃれスポットが急増中。今回は台南、台中の最新&注目スポットを巡ってきましたので、ご紹介します。
台中で人気の「宮原眼科」が、台南に「明治町冰淇淋」として期間限定オープン
まずは美食の街・台南へ。台南へは日本の複数都市から直行便が運行している高雄国際空港へ飛び、バスや電車、新幹線などでアクセスします。
2023年8月にオープンしたばかりの最新スポットへ。眼科医院を改装した煉瓦造りのノスタルジックなアイスクリーム店「宮原眼科」が、台南にも期間限定でオープンしました。
その名も「明治町冰淇淋(Meijicho Ice Cream)」。行列必至の人気店「宮原眼科」のアイスクリーム(シングル120NTD)をこちらでは比較的スムーズに購入することができます。日本統治時代の宿舎を改装した建物で、「阿里山烏龍茶」「鉄観音」など台湾らしいフレーバーのアイスクリームをいただきましょう。
・明治町冰淇淋
住所:台南市中西區忠義路二段233巷2號
電話:+886-6220-3456
営業時間:10:30〜18:30(土日祝は20:00まで)
定休日:無休(2024年9月までの期間限定営業)
Instagram:@meijiscoops
マングローブのトンネルをいかだで進む「四草緑色隧道」
台南で300年以上の歴史を持つ四草大衆廟(Sicao Dazhong Temple)の裏手に、マングローブ・トンネルと呼ばれる神秘的で魅惑的な水路「四草緑色隧道(Sicou Green Tunnel)」があります。
全長約800メートルのこの水路では、竹のいかだに乗り込み3種類のマングローブを見ることができます。「四草緑色隧道」には珍しい野鳥など、野生生物も多く生息しており、手軽にネイチャー体験が叶います。料金は大人200NTD、子ども100NTDです。
・四草緑色隧道
住所:台南市安南區大眾路360號
電話:+886-6284-0959
営業時間:8:00〜16:00
定休日:無休
HP:4grass.com
雑居ビル2階におしゃれカフェが急増中の「永樂市場」
台南ローカルグルメが集まる1962年設立の「永樂市場(Yongle Market)」。実はいまこの市場の雑居ビル2階に、ノスタルジックなリノベーションカフェが続々オープンしています。
「こんなところにカフェがあるの?」という建物の階段を登ると、住居に紛れてポツポツとおしゃれカフェが。ダンジョン気分で自分好みのお店を探すのも楽しいはず。オープンは14時以降から深夜までと営業時間が遅めのお店ばかりなのでご注意を。
・永樂市場
住所:台南市国華街三段123、234號 永楽市場2樓
日本統治時代の警察署を活用した「台南市美術館1館」
日本統治時代の1931年に建てられたアールデコ洋式の警察署を修復し、さらに増築して2018年に美術館として開業した「台南市美術館」。台湾にはかつて8箇所の警察署があったそうで、この「台南市美術館」は一番良い状態で現存しており、いまでも警察署時代の面影が残ります。
建物の中央にある中庭には樹齢80年のガジュマルの大木がそびえ、その周りには花園が広がります。実はここ、EXILEのAKIRAさんと台南市が誇る大女優のリン・チーリンさんが披露宴を行った場所で、この花園もリン・チーリンさんが寄贈したものです。
美術館では台南の作家による美術品をはじめ、建物の修復過程についての展示もあります。館内にはモダンで広々としたカフェもあるので、ゆったり癒やされに行くのも良さそうです。
・台南市美術館1館
住所:台南市中西區南門路37號
電話:+886-6221-8881
営業時間:10:00〜18:00(土曜のみ21:00まで)
定休日:月曜
HP:tnam.museum
漢方薬局の奥に広がる隠れ家バー「赤崁中薬行Speakeasy Bar」
台湾のナイトライフというと夜市に行くイメージがありますが、台南ではB級グルメやナイトスポットをちょっとずつ巡る遊び方が一般的です。そんな台南の最新ナイトスポットが、観光名所「赤崁樓」のすぐ近くにある漢方薬局をコンセプトにしたリノベーションバーの「赤崁中薬行(ChiKan Pharmacy)Speakeasy Bar」です。
一見、漢方薬局に見える店内に、隠れ扉があり、その向こうにレトロなバーエリアが広がります。アメリカ禁酒法時代に流行した、スピークイージースタイルのバーです。
このエリアはもともと漢方のお店がたくさんあったということで、バーではジンをベースに漢方をイメージしたムービージェニックなカクテル(300NTD〜)が味わえます。人気店なので予約をするのがおすすめです。
・赤崁中薬行Speakeasy Bar
住所:台南市赤崁街45巷3號
電話:+886-6221-9599
営業時間:20:00〜2:00 (金・土は3:00まで)
定休日:月曜
Instagram:@chikan_pharmacy_bar
台南随一のオーシャンビュー&ルーフトップバー併設の最新ホテル「アロフト台南安平」
台南で宿泊するなら、2022年1月にオープンした「アロフト台南安平」へ。古跡が集まる台南発祥の地・安平エリアにあり、広大な緑地公園に面し、安平港のオーシャンビューが満喫できるポップでスタイリッシュなホテルです。
注目は、最上階にある台南一の高さを誇るルーフトップバーの「Sky Bar」。大パノラマで安平の夕日、夕焼け、美しい港など、息をのむような絶景を一望できます。
客室からも隣接する公園の緑や、海を眺めることができます。1階に「Re:mix Lounge」「Re:fuel by Aloft」、旬の地元産食材を使ったダイニング「DEPOT by Aloft」、季節のカクテルを味わえる「W XYZ BAR」があるほか、ジムやキッズクラブもあり、充実したホテルステイが叶います。
・アロフト台南安平
住所:台南市安平區光州路108號
電話:+886-6297-6161
HP:marriott.com
台中市最古の市場「台中第二市場」で人気まぜ麺と紅茶を満喫
台南を楽しんだら、台湾の新幹線「高鉄」に乗って台中へ。最速40分でアクセスできます。台中に着いたら、まず「台中第二市場」で腹ごしらえを。1917年に建てられた台中市に現存する最古の伝統的な市場で、さまざまな通路が六角形の放射状に伸びており、その建築構造も見ものです。
開業当時は、新富地区に住んでいた裕福な日本人をターゲットに高品質で高価な商品を提供していたため、「日本人のための市場」とも呼ばれていました。現在では、数多くのブティックやファッション・ショップ、ユニークな施設もあり、台中市民だけでなく、国内外の観光客を惹きつけてやみません。
市場でチェックしておきたいのが「阿棋 三代福州意面老店(Chi’s Sandai Fuzhou Yimian)」の福州乾意面(Fuzhou Yimian)(75NTD)と「老賴茶棧(Like Tea Shop)」(20NTD〜)の紅茶。どちらも市場屈指の行列店です。福州乾意面は肉そぼろのまぜ麺で、きしめん風のもちもち麺に八角などのスパイスが利いた肉そぼろが台湾らしい一品です。
・台中第二市場
住所:台中市三民路二段87号
営業時間:8:00〜15:00 (店によって異なる)
定休日:なし
台中の若者が集う公園型複合施設「PARK2草悟廣場」
いま台中の若者の間でホットなインスタ映えスポットが、2022年1月にオープンした複合施設の「PARK2草悟廣場(Caowu)」。空間全体が多肉植物、サボテン、観葉植物、シダ、石などの植栽で構成され、ボタニカルガーデンのようです。
地下と地上階で構成される敷地内には、韓国焼肉店や手打ちイタリアンパスタ店、カフェやハンバーガーショップなどが並びます。週末や休日にはイベントも開催されており、のんびりと散策やショッピングを楽しむこともできます。
・「PARK2草悟廣場」
住所:台湾台中市西区英才路534號
営業時間:9:00〜1:00 (店舗により異なる)
定休日:なし
築100年以上の旧耳鼻科を改装した最新カフェ「HAUSINC 1035」
台中というと先述した「宮原眼科」が有名ですが、同じく病院の跡地をおしゃれにリノベしたカフェが2022年末にオープンしました。それが築100年以上の耳鼻咽喉科だった建物を改装したカフェの「HAUSINC 1035」です。
店内ではシングルオリジンコーヒーや耳鼻科の院長の名にちなんだ「鈴木」ブレンドのコーヒー、台湾のティーブランド「SCラボ」の紅茶を味わえます。フォトジェニックなコーヒーアフォガードや台湾生カステラなどのスイーツや、ブランチメニューも人気です。
・HAUSINC 1035
住所:台中市中區市府路73號
営業時間:10:00〜17:30
定休日:月曜
Instagram:@hausinc_cafe
台中の新旧グルメが満喫できる「逢甲夜市」
夜市といえば台湾中で楽しむことができますが、「逢甲夜市(Feng Chia Night Market)」では台中ならではのグルメや買い物を楽しむことができます。全長1キロメートルにわたる「逢甲夜市」には屋台のほか、アパレルショップやライフスタイルショップ、ゲームコーナーなども並びます。
今回訪れて面白かったのは、ガソリンスタンドの給油機を模したセルフドリンクマシンが設置されていたこと。遊び心あふれる屋台が印象的です。
そして台中の夜市で食べて欲しいのが、さつまいもボール。台中エリアでしかみられない夜市グルメで、外側はカラッと揚がっていて、中はエアリーで自然な甘さが楽しめる食べ歩きフードです。
・「逢甲夜市」
住所:台湾台中市西屯区逢甲大学周辺
営業時間:12:00〜2:00
台湾カルチャーをポップに落とし込んだ「モクシー・ホテル台中」にステイ
楽しい台中ステイをしたいなら、台湾らしさを随所に散りばめつつ、ポップに落とし込んだ「モクシー・ホテル台中」へ。チェックインはバーカウンターでウェルカムカクテルをいただきながら行うほか、ロビーラウンジにはビリヤード台やテーブルサッカーゲームなどが設置され、プレイフルな雰囲気です。
最上階には「Roof Top Bar XOXO」があり、台中の夜景を眺めながら、ソルガムワインと檳榔(ビンラン)の葉や、赤ワインと台湾人参酒などを使った台湾ならではのカクテルを味わえます。
朝食も「小吃(シャオチー)」と呼ばれる点心や小皿料理のほか、自分好みにアレンジできる麺料理など、台湾らしい料理が目白押し。アーティスティックな空間ながら、リーズナブルな価格で宿泊できるのも魅力です。
・モクシー・ホテル台中
住所:台中市南屯区文心南六路288号
電話:+886-4-3600-7000
HP:marriott.com
台中名物「洪瑞珍」のレトロなサンドウィッチを手土産に
移動中のワンハンドフードや、朝食におすすめしたいのが台中で人気のレトロなパン屋「洪瑞珍(Hung Rui Chen Sandwich)」のサンドウィッチです。1971年に創業した老舗で、ホイップクリームを挟んだ素朴なサンドウィッチが数種類販売されています。
オリジナルサンドウィッチは、やわらかい食パンにハムとマヨネーズ、卵、ホイップクリームがサンドされていて、素朴ながらほんのり甘い味わいが後を引きます。サイズも小ぶりでお手頃価格なので、小腹を満たすのにも最適です。
・洪瑞珍
住所:台中市中區中山路125‐2號
電話:+886-4-2226-8127
営業時間:9:00〜21:50
定休日:なし
高鉄で台北桃園空港へ行き、帰国
台中からは再び高鉄に乗って桃園駅で乗り継ぎ、台北桃園空港へ。この行程でなら二泊三日で思いっきり最新台湾アドレスを巡れるはずです。
12月〜2月の台湾は、晴れの日が多く気温もほどよい観光のベストシーズン。寒い日本を離れ、温かい台湾で週末旅を楽しんでみては?
◎撮影&取材&文/中森りほ
店舗情報、商品情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。