2023.02.16

【コラム】雑貨店PKP店主の『韓国クリエイティブ』のお話。 第3回『prelude』

 

こんにちは。東京・高円寺にある韓国雑貨店『雑貨屋PKP』の店主です。韓国の作家さんやクリエイティブ事情をお話するこの連載。第3回は、韓国大田にある文具ブランド『prelude(プレリュード)』についてお話します。

 

『prelude』はハッピーになれる文具ブランド

『prelude』は、韓国のソウルからKTX(韓国高速鉄道)で約1時間の場所にある大田(テジョン)の文具ブランドです。

 

PKPの入口を入って右側のコーナーにあるのが『prelude』の商品なのですが、お店に初めていらしたお客様は、まずはそのコーナー目がけて行かれることが多く、カラフルな色使いとポップで楽しいデザインがひときわ目に入る、そんなハッピーな気分になる文具ブランドです。

 

『prelude』が大切にしているもの

prelude』は、デザイナーのチョンダウンさんが2015年に始めたブランド。

「実用的なもの」「コンセプチュアルなもの」「世の中に存在しないもの」「他のブランドの文具とも調和するもの」という4つのことを重点的に考えてデザインされています。

 

ダウンさんには、8年間文具ブランドを運営する中で見つけたささやかな楽しみと幸せを、一緒に働くスタッフにも感じてほしいという願いがあります。自分たちが文具を通して楽しく働くことで、お客様にもその楽しさを共有したいという想いがあるそうです。

 

ポップアップストア『深夜文具店』を開催

最近の『prelude』はというと、ソウルの聖水洞(ソンスドン)で『深夜文房具店』というポップアップストアを2週間にわたり開催しました。

 

韓国でも人気の日本のドラマ「深夜食堂」の「하루가 끝나고 귀갓길을 재촉하는 사람들. 다만 뭔가 하다만듯한 기분이 들어서, 어딘가 들르고 싶은 밤도 있다.」(一日が終わり帰宅をする人たち 。ただ、何かやり残したような気がして、どこか立ち寄りたい夜もある)というナレーションを聞きながら、深夜の文房具店はどうだろう?と思い立ったそうです。

 

夜の時間帯、繁華街にお酒を飲みに行ったりにぎやかな場所を探すのではなく、静かにゆっくり過ごしながら文具を探したい方のために、 夜12時まで開店している、期間限定の文房具店です。

 

夜の時間にやってくるお客様は、昼の時間帯のお客様とは違う、何か心の中に理由を持って訪問される方が多く、いつもとは違うさまざまなお客様と会話をすることで新たな出会いや気づきがたくさんあったそうです。

 

店内に貼られた黄色いポストイットには、そんなお客様からのメッセージがたくさん書いてあります。

 

「大田」という町の魅力

大田にある実店舗『The Prelude Shop』の店内には、オリジナルの文具の他に、世界中のさまざまなメーカーの文具も並んでいます。親切なスタッフさんに使い方を教えてもらいながら、ゆっくり文具を選ぶことができます。

 

店の入り口ではブランドのステッカーにもなっている地域猫の「ネイリ」がすやすやと昼寝をしています。ダウンさんやスタッフさんの醸し出す優しい雰囲気と、ほのぼのとした町の空気が合っていてとても心地よいです。

 

 

ソウルにはないゆったりした時間を過ごしに、お気に入りの文具を見つけに。みなさんもぜひ大田に行ってみてください。

 

【店舗情報】

韓国セレクト雑貨「雑貨屋PKP(ピーケーピー)」

住:東京都杉並区高円寺南4-34-10 グランドコート三上101
営:15:00~20:00
Instagram: zakka_pkp
定休日はInstagramTwitterでご確認ください

 

◎構成/稲垣恵美

価格は税込です。店舗情報、商品情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。

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