自分だけのこだわりを持ち、あるモノを偏愛する女子にクローズアップするこの企画。今回は、レトロな食器をコレクションする冨永麻美さんにインタビュー! ハマったきっかけや珍しい一品の見つけ方、古いアイテムならではの魅力について話を聞きました。
レトロな食器は一期一会。偶然の出会いを大切に楽しみたい
数年前に、ふらっと入った古道具屋で見つけたグラスに心を奪われて以来、レトロな食器にハマっているという冨永さん。昭和時代に作られた製品を中心に、国内外のものをコレクションしています。古道具屋やフリマアプリで見つけたもの、祖母から譲ってもらったものなど、愛用する器との出会いはさまざま。
「古い道具は一期一会。買い逃してしまうと、次いつ見つけられるかわからないんですよね。値段がピンキリのものも多いので、なるべく手頃に手に入れるためにメルカリやジモティで『昭和』や『古い』と検索することも。あとは、おばあちゃんの断捨離を手伝った時にお下がりをたくさんもらいました。捨てられてしまうはずだったものをこうやって楽しく活用できているのはうれしいですね」。
冨永さんのお気に入り#3
「アデリア」のグラス
レトロ食器として再注目されている、ガラス食器ブランド「アデリア」。色がグラデーションになっていたり、持ち手と脚の色が違っていたりと、細部のデザインにときめく。「昭和のグラスはこういう柄モノがたくさんあって可愛い! 収納しづらいし非効率だけど、そのチグハグ感に惹かれます」。
「幸楽窯」のカップ&ソーサー
有田焼の窯元「幸楽窯」のカップ&ソーサーは、メルカリで購入したもの。「こういう金色の入った派手な柄のカップがずっと欲しかったんです。和風なデザインだけど、あえてコーヒーや紅茶を飲む時に使ってギャップを楽しんでいます」。
電子レンジ用炊飯器
数年前に浅草で見つけたという、今では珍しい電子レンジ用の炊飯器。「なんと裏面に使い方がデザインされていて、『おこめ』『おみず』っていう文字がとっても可愛らしい。にんじんのイラストにも懐かしさを感じます」。
おしゃれで可愛いだけじゃない、ほんの少しの違和感をプラス
個性豊かなレトロ食器を食卓に取り入れる際には、合わせる料理や盛り付けにも独自のこだわりが。和食器にフランス料理っぽい前菜を合わせたり、洋食器に漬物を載せたりと、ギャップのある使い方をすることで新たな魅力を楽しんでいるそう。
「ただ単におしゃれでキレイなものはSNS上に溢れているので、ちょっと違和感があるくらいの方が楽しいかなと思って。いま狙っているのは、アジアの古いカップや昭和のホーロー鍋、コーラル色の『ファイヤーキング』など……。近々かっぱ橋道具街を散策して、目当てのものを見つけようと計画中です」。
-Profile-
冨永麻美さん(27)@mamiracle__
東京都出身。料理関連の企業で、マーケティング企画や広報を担当。海外旅行が好きで、訪れた先で食器を手に入れることも多いそう。今一番行きたい場所は南フランス。
◎撮影/染谷かおり ◎取材&文/大場桃果
2022年mina1月号より