mina女子が最近気になっていることを体験するこの企画。今回は工具を使った作品作りでも比較的簡単なカトラリー作りに挑戦しました。集中力を要する慣れない作業に没頭すると、終了後は清々しさを感じるという思わぬ効用も! 工具にちょっぴりビビりながらも、体験スタートです。
本格的な工具を使って作ります
やすり…細かい部分を研削する手動工具
ベルトサンダー…高速回転させた帯状のやすり
ノミ…溝や穴を掘る道具
万力…木材を固定させるために使う道具
バンドソー…帯状の刃を高速回転させ木材を切断する道具。
HOW TO
①スプーンとフォークをよく観察し製図する。
決まった形があるのではなく、自分で製図したものを元に作ります。いつも使っているものをよく観察して描くのがポイント。
②余分な部分をバンドソーで切る。
剥がせるのりで木材に型紙を貼ったら、側面を上にしてスプーンの先端の余分な部分を切り落とします。
③スプーンのくぼみを削り、フォークの先を切る。
丸ノミを使ってスプーンのくぼみを作ります。木が割れないように薄く削ります。フォークの先端はバンドソーで。細かく方向転換しながら緩急を調節しないといけない難しい作業。
④全体の輪郭を切る。
正面から見て輪郭を切ったら、側面から見て持ち手部分を切ります。線の内側を切るとイメージしているよりひとまわり小さくなるので注意。最後は自分で折って剥がします。
⑤ベルトサンダーで丸く整える。
切断したままの直角の角を整えます。長時間強く押し当てると削りすぎてしまうので小刻みに当てるのが大切。
⑥触り心地を良くするために最終調整。
ベルトサンダーが届かないような狭い隙間や凹みをやすりとサンドペーパーを使って滑らかにします。やすりもサンドペーパーも目の粗いものから細かいものへと順に使います。
⑦ウレタン塗料で塗装し耐水性を持たせる。
木製食器は無塗装のまま使うと水分が染みて少しずつ黒ずんでしまうので、塗装して水や汚れ、傷に強くします。5分おきに3回重ね塗りし、24時間乾燥させたら完成です。
完成!
本格的な工具を使っての作業は力の入れ具合に慣れるまで時間がかかったり恐怖心があったりと木工の難しさを体感。しかし、完成した時の達成感は日常ではあまり得られない気持ちになるのでたまにはものづくりに没頭して達成感を味わってみるのもいいかも。
教えてくれたのは…
今回訪れたのは、『みんなの木工房 DIY好き。(だいすき)』。東京・世田谷区にある木工専門のシェア工房。ものづくりをしたい人に道具や場所を提供しています。カトラリー作りからスツール作りまで幅広く体験できるワークショップも。
住所:東京都世田谷区世田谷1-5-10
HP:https://www.diysuki.com
◎撮影/川原﨑宣喜 ◎モデル/渡辺彩弥加
2022年mina1月号より